美食の街メルボルンの奥深さを知るふたつの体験型フードツアー。
オーストラリア南東部のビクトリア州。その州都であるメルボルンは、イギリスの政治経済誌〈エコノミスト〉の『世界で最も住みやすい都市』ランキングで7回も1位に選ばれている街です。ヨーロッパを思わせる美しい街並みの中には、数多くのカフェやレストランが立ち並び、オーストラリアでも屈指のおいしい街としても有名。そんなメルボルンの魅力的な美食の数々をご紹介します。
バラエティに富んだメルボルンの食文化を効率よく楽しむには、現地のフードツアーに参加するのがおすすめ。無数にある飲食店からテーマにそってベストなところをピックアップしてもらえ、効率よく回ることができます。少人数でもOKでカスタマイズもできる人気のフードツアーふたつに参加してみました。
話題の人気店やマーケットをめぐる、食べて学んで大充実のフードツアー。
最初に参加したのは、Localing(ローカリング)という会社が催行している、〈メルボルン・カルチャー & フード・デイツアー〉。ローカリングは、個々の希望に応じてツアーを組み立ててくれ、フードに限らず様々なテーマや地域のツアーを実施してくれます。“決まりきったツアーが嫌いな人のためのツアー”というキャッチフレーズの通り、極めてパーソナルな希望にも的確に対応してくれる会社。熟練のガイドとドライバーによるツアーは、安心で非常に充実したものです まずは、ニューヨークタイムズで世界一のクロワッサンと賞賛された、クロワッサン専門店〈LUNE CROISSANTERIE(ルーン・クロワッサンテリー)〉へ。創業者でオーナーのケイト・リードさんは、元フォーミュラワンの空気力学者。科学者だけあり、最高のクロワッサンを作るために素材の分量には0.1gまでこだわり、発酵の時間、湿度、温度も完璧に管理。そうして焼かれたクロワッサンはふっくらサックサク。食べたことのないような皮のパリパリ感と中のモチモチ感、豊かなバターの香りが口中に広がり、世界一と称されるのも納得のおいしさです。 そのクロワッサン生地をベースに、ここではプレーンはもちろん、甘いものから食事パンまでさまざまなクロワッサンを展開しています。フィッツロイというエリアにある本店では、カウンターでクロワッサン3コース(プレーン、食事クロワッサン、スイートクロワッサン)が食べられるルーン・ラボがあります。目の前で職人たちがクロワッサンを作っている光景をみながら、世界一のクロワッサンを堪能するのは、ここでしかできない食事体験です。