郵便料金“30年ぶり”値上げ それでも“黒字は1年だけ”試算も 郵便物の数“半減”【#みんなのギモン】
■添削が「郵送」で届く…“赤ペン先生”もデジタル化へ
実際に、郵送が欠かせなかったさまざまなところで、変化が起きています。 たとえば、今年から新たに変わったのが、小学生向け通信教育の教材です。いわゆる“赤ペン先生”。自宅で問題を解いて「郵便」で送れば、“赤ペン先生”が添削して後日、自宅に「郵送」してくれる、というものです。 この“赤ペン先生”ですが、今年4月から全学年で“デジタル化”に対応しています。 その方法は、答案用紙を「カメラで撮影」して提出すれば、“赤ペン先生”の添削がネットでかえってくる、というものです。小学3年生以上は6年前から始まっていたそうですが、今年からは低学年でも始まりました。 そのメリットは、返却期間が短くなること。郵送だと2~3週間かかるところを、デジタルだと3日程度で返却してもらえるといいます。早く返ってくれば、子どもの学ぶ意欲にもつながりそうです。カメラで提出する人の割合は、いま5~6割になっているということです。
■ラジオなどに投稿…“ハガキ職人”に影響は?
また、ラジオ番組に「はがき」を投稿する人を“ハガキ職人”などといいますが、いまはどうなっているのでしょうか? ラジオ番組の構成作家に話を聞いてみると、現状は「メールが主流。年配の人でもFAXを使う。ハガキで送ってくる人はすでにほとんどいないが、今回の値上げで番組によってはゼロになるのではないか」ということです。 ハガキは、投稿する人=出す側の手間もあり、また、受け取った側も仕分ける人員が必要になる、とも話していました。
■ポストの4本に1本「1か月に30通以下の投函」
そして、そうした郵便物が減ったことで、ポストの利用も減っています。 ここで1つ、郵便にまつわる豆知識ということで…。みなさんは「〒」という、この郵便のマークの由来をご存じでしょうか? 答えは諸説ありますが、かつて郵便業務を請け負っていた「逓信省(ていしんしょう)」のカタカナの「テ」からきている、ということです。 郵便を利用する機会は減っても、おなじみのマークがついたこのポストは街で必ず見かけますし、郵便業務はそれだけ生活に根付いてきたものだと感じられます。