郵便料金“30年ぶり”値上げ それでも“黒字は1年だけ”試算も 郵便物の数“半減”【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
早ければ来年秋から、郵便料金が値上げされる方針が示されました。63円の「はがき」は85円に、84円の「封書」は110円と、それぞれ3割ほどの値上げに。そこで19日の#みんなのギモンは「郵便“30年ぶり”の値上げ」をテーマに、次の2つのポイントを中心に詳しく解説します。 ●“郵送”じゃなく今は○○ ●値上げしたとしても…
■約3割値上げ…「はがき」85円「封書」110円に
いま年賀状を書いているという方もいるかもしれませんが、早ければ来年秋から、はがきや手紙の郵便料金が値上げされる方針が示されました。 驚いたのが、その値上げ幅です。いま63円で送ることができる「はがき」は85円に、84円で送れる25グラムまでの「封書」は110円と、それぞれ3割ほど値上げされます。 その郵便料金を振りかえってみると、1981年には「はがき40円・封書60円」の時代があり、その後1994年に「はがき50円・封書80円」になり、その料金が20年間続いていました。 いまの料金になったのは、2019年からです。今回の値上げは、消費税率の引き上げを除くと、「封書」は30年ぶり、「はがき」は7年ぶりということです。
■郵便物の数…約20年で “半減”し「赤字」に
まずは、値上げが提案された背景からみていきます。 国内の郵便物の数は、2001年度の262億通をピークに、徐々に減少しています。去年は、144億通でした。この約20年間で、どれだけ減ったかというと、マイナス45%とほぼ半減しています。 こうしたことから、昨年度の郵便事業の収支は、郵政民営化以降、初の「赤字」に。郵便事業の厳しい現状から、料金の値上げが提案されたのです。
■値上げの背景 人件費と運賃の高騰&企業側も…
その背景には、何があるのでしょうか。 1つは、配達にかかる人件費や、ガソリン代を含む運賃が大幅に上がっていること。そして、インターネットやSNSの普及で、たとえば、請求書なども“ウェブ化”が進んでいます。さらに企業側も、通信費や販促費を削減する動きがあります。 郵便を送る機会だけでなく、“受け取る機会も徐々に減った”と感じる人も多いのではないでしょうか。郵便といえば、ダイレクトメールが何通か来るくらいで、気がつくと何日も家のポストを確認していないという人もいるかもしれません。