伊藤ハム米久HD 商品開発は生命線 ハム・ソー売場活性化へ
伊藤ハム米久ホールディングスは、「商品開発はメーカーにとって生命線」(牛丸友幸常務)とする今秋の新商品、リニューアル品を、伊藤ハム、米久それぞれで発表した。 新商品の投入数は「例年並み」(同)とするが、一方で、牛丸常務は商品改廃を、人や企業に不可欠な「新陳代謝」に例え、「お客様の支持が得られなくなった商品は終売していく」とし、この2年でSKU数は16%ほど削減していることにも触れた。例年並みの数とする新商品などの数は、伊藤ハムが新商品45品、リニューアル29品。米久は同9品、同6品。 伊藤ハムの新商品では、今年6月に発売した「朝のフレッシュ チキンハム」が好調に推移している。同社主力のハム・ソーセージ売場が、豚肉原料のさらなる高騰で既存のハムの販売が停滞する中、豚肉原料より安価な鶏肉を原料としたハムを提案している。 味は「いつものハムと変わらない味でおいしく手軽にたんぱく質が摂れる」(弥冨紀子家庭用商品企画室室長)とし、「たんぱく質は購入意欲が高まるキーワード」(同)でもあり、販促企画としては森のたまごとのメニューコラボを9月20日までの1か月間実施中だ。 また、企業コラボでは、旅行雑誌「地球の歩き方」との企画でドイツ・ミュンヘン発祥の白ソーセージ「地球の歩き方 ヴァイスヴルスト」、イタリア・ボローニャ発祥のソーセージ「モルタデッラ」を発売するなど、ハム・ソーセージ売場を活性化させる。 米久は、消費者がその場で盛り上がりを楽しむトキ消費向け商品が市場で増加していることで、「この味、何味?ソーセージ」をハロウィン、クリスマス限定で販売する。商品特徴は「食べて、当てて、楽しむ。パーティを盛り上げる一品」で、パッケージは何味か分からない、謎な雰囲気の黒パッケージとした。伊藤ハム同様、ソーセージ売場、精肉売場の活性化を図る。 また、畜産冷凍売場向け商品強化の一環で、「国産ロールキャベツ」などを新発売する。調理では、煮込みのほか、焼きも提案し、パッケージでは煮、焼の両方の料理画像を掲載する。