遅い時間はNG! 夕飯を食べるのに一番いい時間帯を栄養士が解説
※この記事は、海外のサイト『delish』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 誰かと一緒に食事をするとき、夕食に何を食べるか決めるのは難しいけれど、「何時に」食べるかを決めることのほうが難しいかもしれない。祖父母と一緒なら、午後5時の早割の時間帯に間に合わせようとする可能性があるし、海外旅行でスペインのような国を訪れているなら、9時以降になる可能性がある。それに、人気レストランの予約を取ろうとすると、夜の10時前は席が空いていないかもしれない。 毎日の夕食時間はライフスタイルやスケジュールに左右されるけれど、健康の専門家たちは、消化や健康全般のためには、それ以外の時間よりも特定の食事時間が望ましいと考えているという。 消化のメカニズムと夕食が消化に与える影響を科学的に解明すべく、「サラ・リン・ニュートリション」の登録栄養士で、「ヒルマ」の栄養アドバイザーを務めるメーガン・デシャトレさんに話を聞いてみた。
夕食を遅い時間に食べると何が起こる?
すべては個人の代謝次第。エネルギーレベルは人によって異なるいっぽう、一日の終わりに近づくほど代謝は落ちやすい傾向にある。 「代謝は、もっとも活発に活動しさまざまな身体的、精神的活動に従事する日中に、もっとも高くなる傾向があります」と話すデシャトレさん。「夜になり、より落ち着いた活動になり睡眠の準備に入るにつれ、代謝は徐々に落ち始めます」 食べる時間が遅ければ遅いほど、体が食べ物を代謝する働きは低下する。そして、それが体に及ぼす影響は明らかだ。ハーバード大学医学部の研究者による2022年の研究によると、食事の時間が遅くなると、体内の食欲ホルモンの調節が乱れる可能性があり、十分な食事をとった後なのに空腹感を感じてしまう恐れがあるという。 さらにハーバード大学の研究者らは、遅めの時間帯における体の代謝状態により、遅い夕飯の後では体がカロリーを燃焼する速度が遅くなることを発見した。そのうえ、それらのカロリーが利用される方法だと、早い時間の食事の時よりも体内に脂肪が蓄積されやすくなると考えられるそう。 「継続的に就寝時間前に大量の食事を摂取すると、エネルギーとして使用されなかったカロリーが脂肪として蓄えられる可能性が高くなるため、代謝の不均衡や体重管理が困難になる可能性があります」とデシャトレさんは話す。