チェコも対戦拒否…FIFAは軍事侵攻のロシアをW杯から締め出せるのか…過去にユーゴスラビアが排除された例も
3協会の共同声明が出された段階で、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は、同日のFIFA評議会冒頭の記者会見で「FIFAはあらゆる形態の暴力を非難する」と明言しながら、具体的なアクションに関しては先送りにしている。 「状況を極めて慎重に、なおかつ早急に分析する必要がある。プレーオフの初戦までに最善の方法で、問題が解決されることを期待している」という返答に留めた。 こうした間にも戦禍が広がり、さらに一歩踏み込んだ行動に打って出たのが準決勝で対戦するポーランドサッカー協会だった。 ツェザリー・クレシャ会長が26日に自身のツイッター(@Czarek_Kulesza)を更新。そのなかで「もう言葉はない。行動するときだ」で始まるつぶやきを投稿した。 「ロシアのウクライナへの攻撃性がエスカレートしているなかで、ポーランド代表チームはロシアとのプレーオフを戦うつもりはない。私たちはスウェーデン、チェコ両連盟と協議した上で、共同の立場であることをFIFAに示す予定だ」 協会トップのつぶやきは世界へ拡散。ポーランド代表のキャプテンを務める、FWロベルト・レバンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)も「正しい判断だ」と賛同の意思を示した。 「この状況でロシアと対戦することなど想像できない。もちろんロシア代表選手やファンに責任はないが、だからといって見て見ぬふりをするわけにはいかない」 さらに夫人がウクライナ出身のポーランド代表の守護神、ヴォイチェフ・シュチェスニー(ユベントス)は、日本時間27日未明のエンポリ戦後に思いを吐露した。イタリアのスポーツ紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が悲痛な叫びを報じている。 「僕の良心がプレーすることを許さないし、チームメイトたちが同じ選択をしてくれたことを嬉しく思う。もしも不戦敗になるのならば、自分たちの選択が正しかったと信じて胸を張って受け入れる。それでも人々が正しい決断を下してプレーオフが中止となり、ロシアがワールドカップから除外されることを願っている」