幼児教育在り方検討会、最終報告案を了承(文科省)
今後の幼児教育の教育課程や指導、評価の在り方を議論する文部科学省の有識者検討会(座長=無藤隆白梅学園大名誉教授)は9月20日、検討すべき課題や、幼児教育の充実に必要な条件整備などを盛り込んだ最終報告案を大筋で了承した。 学識経験者や認定こども園長、小学校長らでつくる同検討会は1月から議論をスタート。種別ごとに分かれている幼児教育の3要領・指針(幼稚園教育要領、保育所保育指針、認定こども園教育・保育要領)に基づく、教育活動の実施状況などを検証。保育を含む関係団体からのヒアリングも踏まえ、最終報告案を取りまとめた。 報告案によると、少子化を受け、地域の幼児教育施設の規模や期待する役割など今後の在り方について検討を進めることができるよう、調査研究を実施することが必要だとした。減少を続ける公立幼稚園については地域の実情や保護者のニーズを踏まえ、預かり保育の実施や認定こども園への移行などの検討事項を示した。 また、関係団体のヒアリングで、3要領・指針の一本化を検討すべきではないかという意見が出たことを「おわりに」で言及。その上で、社会情勢や国内の調査研究の成果などを踏まえつつ、文科省で「国の幼児教育の在り方について検討されることを期待したい」と明記した。