弾劾訴追案可決の韓国・尹錫悦大統領がひそかに狙う「一世一代の大博打」…!苦境なのに強気を支える北朝鮮浸食への危機感
話はそんなに単純なのだろうか?
韓国の国会で尹錫悦大統領が弾劾の訴追を受けた。まだ弾劾の訴追を受けただけで、弾劾=失職が決まったわけではないが、これにより尹錫悦大統領の大統領権限が停止し、韓悳洙首相が大統領の代行をすることになった。 【写真】尹大統領弾劾、これから始まる「内乱同調犯の清算」と社会分断への道 尹錫悦大統領が非常戒厳を出したことについては、野党の「共に民主党」の攻勢に焦ったあまりにおかしな行動に出たのだ、尹錫悦大統領は韓国の憲法もわかっていなかったのだ、尹錫悦大統領はもともと無能だったのだといった議論が一般的には展開されてきたが、話はそんなに単純なのだろうか。 尹錫悦大統領は、司法試験では8回連続で落ちるほど苦労したようだが、最終的には韓国の検事総長にまで上り詰めた人物だ。韓国の憲法もわかっていなかったというのは、とてもではないが信じられない。 そもそも反日勢力に染め上げられたあの韓国において、四面楚歌になりながら親日姿勢を貫いてきたのを見ても、集団心理に飲み込まれずに自分の頭で考える力があると言えるのではないか。またそれは、並の胆力ではないことも示している。保守派の韓国大統領といえば、李明博、朴槿恵などが頭に浮かぶが、彼らとて日本との関係の重要性を理解しつつも、親日姿勢を貫くようなことはできなかった。 私は、尹錫悦大統領は韓国を救うために一世一代の大勝負に出たのだと見ている。この試みが成功するかどうかはわからないし、国会もメディアも行政府も左派勢力に牛耳られ、さらには軍隊まで左派勢力の影響力が高まっている中では、厳しい戦いを迫られることになると見た方が正しいだろう。だが、韓国を救い出す道はこれしかないと思い詰め、尹錫悦大統領は一か八かの大勝負に打って出たのだ。
本当に極めて危険な段階
「韓国を救い出す道はこれしかない」との表現を見て、「随分と大袈裟だな」と思った人もいるだろう。だが、韓国は実際極めて危険な段階に入ってきている。 福島原発の処理水の海洋放出を日本政府が決めたことには、日本国内でも反対運動が展開されたが、大した規模にはならなかった。だが、韓国では日本とは比較にならない大騒ぎになり、韓国の水産物まで売れなくなって、水産業者が頭を抱える事態が出現したことを記憶されている方も多いだろう。 あのバカ騒ぎは、北朝鮮からの指令に基づいたものであることが、すでにわかっている。「この機会に、韓国当局と日本両国間の対立や紛争を一層悪化させる戦術を作り、積極的に実施すれば、敵の協調の試みを粉砕するうえで効果的だ」との北朝鮮からの指令が、韓国の労働組合の全国組織「民主労総」に出されていたのだ。 「民主労総」は韓国の最大野党「共に民主党」の支持母体となっている強力な労働組合だ。 日本政府が韓国向け半導体素材の輸出管理措置を強化し、韓国で反日感情が高まっていた2019年には、日章旗の焼却、日本人追放運動、大使館や領事館に対する奇襲デモなど、過激な反日闘争が積極的に行われた。こうした反日感情を韓国内で強める活動を組織的に展開せよとの指令が、やはり北朝鮮から民主労総にもたらされていたこともわかっている。 現在、韓国の最大野党の党首で次期大統領の呼び声も高い李在明が京畿道知事だった時に、李在明知事の北朝鮮訪問を実現させてくれた謝礼として、韓国の大手下着メーカーのサンバンウルグループが北朝鮮に800万ドルの不正送金を行なっていたということもわかっている。北朝鮮関連事業で便宜が図られるとの話に、サンバンウルグループが乗ったのだ。この件では韓国の地裁は、当時の京畿道副知事に懲役9年6カ月、罰金2億5000万ウォンを言い渡している。この事件に李在明が無関係だったなどということはありえないだろう。 「民主労総」や「共に民主党」に関する疑惑は、北朝鮮絡みの話ばかりではなく、もっと幅広く存在するが、ここでこれらを詳述するのはやめておこう。
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