自民・岸田氏が会見 総裁選出馬を表明(全文2完)思い切った財政出動を続ける時代が続く
憲法改正を行う考えは
読売新聞:読売新聞の【オ***00:34:59】です。憲法改正についてお伺いいたします。安倍総理は悲願である憲法改正をできずに退陣することになります。岸田会長が総裁になられたら、憲法改正は行うお考えはありますでしょうか。 岸田:はい。憲法というもの、これは国の基本であり、国民として、政治として、この国の基本を定めるものについて、時代の変化の中で絶えず考えていかなければいけない、どうあるべきかを考えていかなければいけない、こうした課題であると認識をしています。そして自民党においては、すでに4つの項目にわたって、たたき台素案を明らかにし、憲法改正の議論に臨んでいます。 この4項目につきましても、自衛隊の憲法における明確化、意見論争への終止符、これも大変重要な課題でありますが、今、首都直下型地震をはじめ、災害の時代といわれる中にあって、緊急事態にあっても国民の代表である国会の権能をしっかり守っていくためにはどうあるべきなのか、こうした緊急事態対応ですとか、また、先ほども格差の問題申し上げましたが、子供の貧困、子ども食堂、こういったことが注目を集める、こうした格差が拡大していく中にあって、さらにはこの所得の格差が教育の格差を生み、そして教育の格差が所得の格差を再生産する負のスパイラルが始まっているといわれている日本の社会にあって、日本国憲法は内容として義務教育の無償化しか書いていないという状況。
9条以外にも重要課題はたくさんあるのでは
これは、この格差の問題1つ取っても、日本国に生まれた子供であるならば最低限の教育を受ける、こうした権利を考えていくなど、教育の充実の問題、これも自民党の4項目の中の1つですが、これも大変重要な、現代的な憲法改正の課題だと思いますし、さらには4つ目として一票の格差の問題。この問題は東京への過度の集中、都市部への人口が集中する中にあって、日本の選挙においては、日本国憲法に一票の平等の物差しとして人口割りしか書いていないがために、人口が都市部にどんどん集中していきますと、日本の議員の定数はどんどん都市部に集中していってしまう。これが現実です。 もう少しすると日本国の国会議員、4割以上は関東から選ばれるという時代が来るんではないか、こんなことがいわれるぐらい、人口集中によって、憲法において一票の平等の物差しが、人口割りしか書いていないがために議員の定数がどんどんと移動していく。そして地方においては、結果として鳥取、埼玉は1つの県でも参議院の議席1つを維持できない。2つの県で1議席。高知や徳島、これも1県で1議席を守れない。こういった状況がある。一方、東京にはどんどん国会議員が集中していく。 こういった状況を考えると、憲法における一票の格差の物差し、地域へのつながりですとか、県の塊ですとか、もう少しほかの塊も総合的に考えるような物差しを考えていかないと、この状況はどんどんと進んでいってしまう。どんどんと、努力は続いていますが、毎回毎回、国政選挙をやるたびに違憲裁判が提起される、こういった状況がずっと続いていってしまう。こういったことを考えても、憲法の一票の平等の物差しについて考えてみる、これも極めて現代的な課題ではないかと思います。 このように憲法改正という議論、ややもしますと9条の問題が頭に来る。これは9条の問題も大変重要な議論ではありますが、それ以外にも現代的な課題として大変重要な課題、たくさんあるんではないか、このように思っています。こういったことについては、政権が代わっても、誰がリーダーになっても、絶えず考えていかなければいけない課題ではないかと私は思っています。 男性:すみません、そろそろ時間ですので。 司会:時間なので、これで、じゃあ最後の1問だけ。