「焼酎」海外での認知度の低さ打開に「カクテル」…ワインや果物の皮と合わせイメージ変化「工夫が大切」
米ニューヨークで活動するドン・リーさん(43)は、芋焼酎の原酒をベースに甘酒を加えたカクテルを考案。同市の繁華街・天文館で飲食店を営む若山加奈さん(34)は「紫芋の甘みが強いのに焼酎の香りも広がる。焼酎のイメージが変わった」と驚く。ドンさんは「焼酎はハイボールにも合わせやすく、色々なカクテルに使える。いかに工夫して提供するかが大切だ」と指摘する。
県などは昨年11月、香港で県産焼酎を使ったカクテルのプロモーションを実施。今年2月には英ロンドンで、現地のバーテンダー向けに、蒸留酒の専門家によるセミナーを初めて開催する予定だ。
昨年12月、焼酎や日本酒などの「伝統的酒造り」が国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。同課の牧元禎治課長は「登録によって焼酎の価値がさらに上がった。海外の人からのヒントも得ながら、消費拡大に向けた後押しをしていきたい」と話す。(小林未南)