50代女性が振り返る、勢いで購入したマンションで、まさか住民に悩まされるとは
国土交通省が発表した「マンション総合調査」(令和5年度)によると、5年前と比較してトラブルを抱えていないマンションが減少し、トラブルを抱えてるマンションが増えているそう。発生した内容については居住者間のマナーをめぐる問題が60.5%と最も多かった。具体的内容としては、生活音が43.6%と最も多く、次いで違法駐車が18.2%、ペット飼育が14.2%。代表的な項目以外でも、隣人に悩まされている人は少なくないのでは。今すぐに引っ越しはできず、住み続けるしかない……。そんな場合、こちらからつきあいを断つのが、ささやかな抵抗です。佐竹さよ子さん(仮名・宮城県・主婦・50歳)は、衝動的に購入したマンションで、住民とのつきあいに軋轢がうまれたようで―― 【漫画版はこちら】 * * * * * * * ◆共同購入の受け取りを断ったら 20代の半ばにマンションを買った時は、ほぼ衝動的だったから、その後マンション住民とのおつきあいで軋轢がうまれようとは露も考えなかった。今思えばなんと能天気で無謀な買い物だったかと思う。総戸数が20戸と少なく、つきあいが濃密になってしまうことも、困った事態を招く一因だったのだろう。 最初に違和感を感じたのは、マンションの住民で生協から食材などを共同購入することになり、数ヵ月がたった頃だった。 共働きをしている女性が、毎週留守にしているからと、お金を私に預けるようになった。そのお金と引き換えに、私はその人が注文したものを受け取り、部屋の前まで持って行って置いておくのが習慣に。 ご近所のよしみ。それくらいやってあげてもいいのかもしれない。だが次第に、毎回毎回、重い段ボール箱を運ぶことが理不尽に思えてきた。最初は相手も感謝してくれたが、そのうちにそれが当たり前という態度に変わったことも大きかったように思う。
ある日、「今度から私も仕事で帰りが遅くなるので」と預かるのを断った途端、彼女の態度が豹変した。以来、つきあいは最低限の挨拶だけにして距離をおくようにしたのだが、話しかけられればむげにはできない。 ひときわ残酷と感じたのは、子どものいない私に向かって放った「私、本当はもう1年早く子どもを産みたかったなあ」という一言。私たち夫婦は子どもはもたないと決めていて、本音を言えばその言葉がさほど胸に突き刺さったわけではない。 だが、彼女はそんなことを知らない。私が子どもがほしくてたまらない状態だったら? ひょっとして不妊治療の最中だったら? 大げさではなく、その言葉をひきがねにうつ病になってもおかしくはないだろう。 さらに、彼女の2人目の子どもが2歳になった頃、たまたまエントランスで一緒になった際、「下の子も大きくなってきたから、3人目がほしくなっちゃうんだよねー」と、唐突に言われた。これも、仮に私が子どもを切望している女性であったなら、心を深く傷つけるに十分な言葉だ。彼女の心に潜む意地の悪さが見え、縁を切って正解だと思った。 私の友人たちは、女子会の席でも子どもの話はほとんどしない。こうした友人らの態度を標準と思い、《子どもアピール》をしてくる人に対し、過剰に拒否反応を示してしまうのかもしれない。 だが、相手の置かれている状況に想像をめぐらすことができず、自分中心の話題に終始する人とのおつきあいは、やはり遠慮したいものだ。
【関連記事】
- 勢いで購入したマンション、まさか住民に悩まされるとは…配慮のない言葉をぶつける人、家に招いて家具自慢をする人。小規模だから、逃れようもなくて【漫画】
- <80歳で投資詐欺>老後資金2000万円を失い貯金が0円に。著名人本人と思い込み、LINEの「友だち」に追加したのが悲劇の始まりだった【漫画】
- 【漫画】まさか振り込め詐欺だとは!親に頼ったことのない息子の窮地を救うため、カードで銀行から150万円を借りてしまった
- 強盗が嫌がる《4つの対策》。ひとり暮らしなら「〈ひとり〉と思わせない工夫」も。新紙幣交換詐欺、ディープフェイクなど、新しい手口も次々と
- アポ電犯罪、架空請求、投資広告詐欺…ひとり暮らし女性こそ心得たい「防犯10ヵ条」詐欺にあわないために、一番大切なことは