「えー、今年はお年玉くれないの?」だと?30代の子供3人全員が「実家暮らし」。60代母が今さら気づいた「いつまでも家族団らん」のヤバさ
2025年の幕開けに際し、わが子や親戚などにあげる「お年玉」を準備したという方もさぞかし多いことだろう。住信SBIネット銀行のお年玉に関する調査によると、お年玉総額の平均予定支出額は、例年2万6000円程度で推移しているという(2021年発表)。 この記事の他の画像を見る 危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、わが子にあげる「お年玉」について、このように述べる。 「親とともに実家暮らしをしている成人の割合は全体の2割~3割とも言われますが、わが子が何歳になるまでお年玉をあげるべきかと頭を悩ませる親御さんは意外と多いと聞きます。 『学生の間はあげる』『収入が得られるようになるまではあげる』など、独自の基準を設けることで線引きをし、それを明言しておけば、いい大人になってもズルズルと渡し続けるような事態は避けられるのではないでしょうか」 ・・・・・・・・・・ 今回、成人のお子さんに「お年玉」をあげている方に話を伺うべく取材していくと、「3人いる30代の子供全員が今も実家で暮らしており、一昨年まで3人全員にお年玉をあげていた」という女性から話を聞くことができた。
「うちには39歳の長男、37歳の長女、それから33歳の次女という3人の子がいます。上2人はお勤めしていますが、一番下は昨年会社を辞めてしまい、その後はプータローなんですよ」 こう話すのは63歳の大河内安恵さん(仮名)。人口30万都市の郊外に住むパート従業員である。 「長男はついに来年40歳になりますが、この子が35歳くらいまでは、家族5人で仲良く暮らせていることに心強さを感じていました。『この年齢になっても家族団らんができて幸せだなあ』と。でも最近は反対に不安が強まってきたんですよね」
1歳年上の夫は定年間近。引き続き会社に残って働くことになってはいるが、待遇はだいぶ悪くなるようだ、と安恵さんは言う。 「リタイアが近いせいか、夫がちょっとナーバスになっていて、その影響で私もよけいに家族に対する不安感が高まってるのかもしれませんが…」 というのも、30代のお子さん方は3人とも恋人がおらず、それぞれ預貯金もほとんどないのだという。 「3人とも彼女や彼氏がいないことは知っていたんですが、貯金がないというのは去年のお正月にわかったんです」 安恵さん夫婦は、一昨年の正月まで、30代の3人のお子さんに「お年玉」を渡していた。 「一昨年までは3万ずつあげていました。でも、ウチに寄った主人のお兄さんから『こんないい年こいた子供にお年玉なんて、お前たち夫婦、甘すぎるぞ!』と怒られたんです。それで去年はあげなかったんですね」 昨年、お年玉がないことに真っ先に反応したのが長男だったそうで… 「『え~、今年はお年玉もらえないの~?』と長男が言うと、長女と次女も『マジで~?残念すぎるんだけど』と文句を言いました。30過ぎた大人とは思えない態度を目の当たりにして、前の年、義兄から怒られたことを思い出しました。甘やかしてきて私たちが悪かったって」 お年玉をもらえずに残念がった3人に、「いい大人なんだから、そろそろあげる側にならなくちゃね」とイヤミを言ったという安恵さん。ところが… 「『貯金もないのに、人にお年玉あげてる場合か!』と長女が言うんです。驚いて、『あんたたち、貯金してないの?』というと『全くない』と…口座には10万もないと言うので、本当に驚きました」
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