中国発「低品質」広告にゲーマーうんざり…韓国で増える「広告削除パス」購入のトレンド
【01月05日 KOREA WAVE】韓国で最近、放置型ゲームや「育成型ゲーム」と呼ばれるジャンルがゲーム市場で人気を集める中、多くのゲームが「広告削除パス」をビジネスモデルとして採用している。特に、中国発の低品質な広告がGoogle AdSenseなどの広告プラットフォームを席巻し、繰り返される広告に嫌気が差したユーザーが広告削除パスを購入する動きが増えている。これが放置型ゲームの収益に寄与しているという。 業界関係者によると、多くの放置型ゲームが広告削除オプションを提供している。月額7900~9900ウォンのサブスクリプション形式や、1万5000ウォンほどで永久に広告を非表示にするサービスが一般的だ。 放置型ゲームはシンプルな操作でキャラクターを育成するのが特徴だ。リアルタイム操作が求められるRTS(リアルタイム戦略シミュレーション)や大規模課金型のMMORPG(大規模多人数型オンラインRPG)とは一線を画す魅力で、多くのユーザーを引きつけている。国内外で人気の中国ゲーム「キノコ栽培」や、韓国の「セブンナイツ」(Netmarble)と「Journey of Monarch」(NCSoft)などが代表例だ。 このジャンルは時間が限られる現代人のニーズに応える形で支持を集めている。ゲームを起動したまま他の作業を進め、時間ができた時にゲーム画面を確認するだけで楽しめるためだ。英語圏では「Idle(怠けた)」というジャンルとして分類されることが多い。 放置型ゲームは収益性を確保するため、ゲーム内広告を導入するケースがほとんどだ。Google AdSenseを利用し、30~60秒の広告を視聴したプレイヤーにゲーム内アイテムやキャラクター強化効果(バフ)を提供する仕組みが一般的で、広告はゲーム進行に必須の要素となっている。 しかし、最近では多くの広告が中国のショッピングプラットフォーム「Temu」や中国ゲーム企業のものに占められている。業界関係者によると、Googleが「40代男性」「ゲームに興味がある人」などのターゲット広告枠を販売しており、中国企業が広告単価を非常に高く設定して入札しているため、広告枠が中国企業によって埋め尽くされているという。 問題は、中国発広告が過度に繰り返され、誇張表現や誤解を招く内容、さらには選択的な表現を多用する点だ。この結果、広告に対する疲労感を訴えるゲーマーが増え、「広告削除パス」の需要が高まっている。 広告削除パスの人気は一貫して高い。多くの放置型ゲームで、収益の中で広告削除パスが占める割合が非常に大きいとされている。業界関係者は「放置型ゲームでは広告削除パスが単体商品として最も売り上げに寄与しているだろう。大規模課金を避けつつゲーム運営に必要な収益を確保するうえで、欠かせないビジネスモデルとなっている」と指摘した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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