“暑がり夫”と“寒がり妻”で「エアコン離婚」? とんでも離婚が起きる納得の理由 熟年離婚の引き金は「ささいなこと」
これまで約4万件の離婚相談を受けてきた離婚カウンセラーの岡野あつ子さんは、夫婦が離婚する背景には相手に対する「ささいな不満」があるとして、コミュニケーションの改善などでトラブルを解決できる方法を指南しています。 本記事では岡野さんの経験談や相談例をもとに、日常の「ささいなこと」が離婚につながっていく様子を見ていきます(『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する「伝え方」教室』から一部を抜粋、再編集してお届けします)。 【関連記事】「妻が平日の昼間からヨガ」で夫が離婚相談にきた例もある
【前の記事】きっかけはリモートワーク? 熟年離婚の「まさか」 「ちょっとしたクセ、習慣、生理的なこと」は、人間関係においてもっとも妥協しにくい「切実な問題」です。 むしろ、「家を買うべきか」「子どもをどの学校に入れるか」といった、一見モメそうな大きなテーマのほうが、折り合いをつけられるもので、離婚の原因には滅多になりません。 では「ちょっとしたクセ、習慣への嫌悪感」は、なぜ耐えられないのでしょうか。その理由は一言で言えば、これらが「性格や価値観の違い」に根差す問題だから、ということでしょう。
どちらか一方がいい、悪いという問題ではなく、感覚的なもので、「なぜ嫌なのか」を本人もうまく説明できません。理由はわからないけど、とにかく嫌だから、嫌なのです。 こういう問題については理屈で考えてもどうにもなりません。 自分の好みを押しつけて、「あれをするな、これをするな」と言うと、モラハラになってしまうかもしれませんし、また、そうやって文句をつけたところで、相手が対応してくれる望みも薄いのです。
相手の性格や価値観を尊重し、許容するしかありません。「あの人はこういう人だから仕方ない」と諦めるしかないのです。 ■「洗濯離婚」や「エアコン離婚」もよくある 私はこれまで2回結婚し、2回とも離婚しています。とくに最初の夫とは、少々悔しい別れ方になってしまったので、それがきっかけで「離婚カウンセラー」を開業することになったのです。 これは私の経験談なのですが、2番目の夫との間で、「あること」をめぐってどうしても折り合いがつかず、最終的に離婚することになりました。