調べ学習の進め方やまとめ方のコツは?小学生におすすめのテーマ例も
【興味深く話を聞く】 調べ学習の様子を保護者が把握しづらいこともあるかもしれません。タブレットなどで取り組んでいる場合は、セキュリティーの関係等で見られないこともあるでしょう。お子さまが恥ずかしがって見せてくれないこともあるかもしれません。しかし、もしお子さまが「こんなことやっててさ」と話をしてきたら、興味深く話を聞いてあげてください。それ自体が心強いサポートとなるはずです。 たとえば「今、お米の種類について調べてるんだけどさ」といった話が出てきたとすれば「どんなふうに調べてるの?」と問いかけたり、「へ~、そんなにも種類があるんだ。知らなかった」と関心を示したりしてあげられるとよいですね。「教える」「フィードバックする」という意識ではなく、「子どもに質問する」「教えてもらう」というスタンスで接することで、お子さまの意欲もUPするでしょう。 【情報リテラシーや丸写しNGを伝える】 保護者のサポートの基本原則は「聞かれたことにのみ答える」とお伝えしましたが、情報リテラシーや丸写しNGといった倫理面を伝えることは例外です。まだまだ情報の取り扱いがわからない子どもだからこそ、信憑(しんぴょう)性の薄い情報を信じたり、情報を吟味しないままコピペしてしまったりすることもあるでしょう。原則を伝えるだけでなく、お子さまのアウトプットをもとに具体的にアドバイスすることで、体験的に情報リテラシーを高めていってあげてください。
まとめ & 実践 TIPS
「調べ学習」は、お子さまにとってまだまだ慣れないものであるため、戸惑ってしまうこともあるかもしれません。しかし、自分の興味・関心に基づいてアプローチし、わかったことをまとめるという一連のプロセスは、学ぶ喜びや楽しさを感じられるものとなるはずです。多様な社会において生きるスキルも身に付くでしょう。お子さまが困りがちな部分を適切にサポートし、主体的な学びを深めていってあげてください。情報リテラシーへのフォローも忘れないようにしたいですね。
プロフィール 庄子 寛之 ベネッセ教育総合研究所 教育イノベーションセンター 主任研究員 公立小学校の教員を20年近く務めた後現職。 臨床心理学科を修了し、人をやる気にさせる声かけや環境づくりを専門とする。 全国各地で研修を行い、研修回数は400回を超え、受講者も10,000人以上となる。