宝くじの売り上げの何割が当せん者に支払われるの?残りのお金は「公共事業」に使われるそうですが、具体的な内容を教えて!
一獲千金のチャンスが狙える宝くじは、多くの方が購入した経験があるのではないでしょうか。宝くじは購入者が多いため、その分売り上げも大きくなります。そこで気になるのが、宝くじの売り上げの使い道です。本記事では、宝くじの売り上げの何割が当せん者に充てられるのか、また公共事業に使われる具体的な内容は何かを解説します。
宝くじの売上金の振り分け
宝くじ公式サイトによると、令和5年度の宝くじの売上金は表1のように振り分けられています。 表1
全国都道府県及び全指定都市 宝くじ公式サイト「収益金の使い道 収益金の活用内容」をもとに筆者作成 全体の半分近くが、当せん者に支払われる当せん金です。令和5年度の宝くじ販売実績額を見ると売り上げは8088億円となっており、数字選択式が約48%、ジャンボ宝くじが約40%の割合となっています。 数字選択式の宝くじが販売されるようになって以降ここ数年は、ジャンボよりも高い割合を記録しています。これは、宝くじの選択肢が広がった結果といえるのではないでしょうか。
公共事業の内容は?
図表1を見ると、当せん者の支払金額の次に多いのが公共事業費です。宝くじの売上金の一部は、全国都道府県および20指定都市に納められ、公共事業費に充てられています。では、公共事業費とは一体どのような内容なのでしょうか。以下で、一部の都道府県を詳しく解説します。 ■神奈川県 横浜市では、その他公益の増進を目的とする事業に充てられています。例えば、保育所整備などで使われる子育て支援事業や、小中学校などの教育施設・学校施設の老朽箇所改修費用、高齢者等住環境整備・外出支援サービス事業などへの活用です。他にも、動物園や芸術イベントなどさまざまな地域活動にも貢献しています。 川崎市でも、公園遊具の設置や移動天文車の整備に使用されています。 ■京都府 京都府全体では、音楽やアートを世界に発信する取り組みの費用に活用されています。具体的には、国内外のプロ奏者と京都の奏者によるコンサートの開催、若手作家の発掘、作家のキャリアアップ支援などです。京都市では、児童館の運営費用や乳幼児クラブ、子育て支援、イベントの開催なども行っています。 ■大阪府 大阪府全体では、大阪マラソンの費用に充てられています。大阪市では、2025年に開催される日本国際博覧会の会場建設費用として、会場の基盤、インフラや施設整備といった開催費用にも使われています。また、堺市では民間保育所等における障害児保育など、安心して子育てができる環境づくりの支援に充てられています。 ■兵庫県 兵庫県全体では、兵庫県立芸術文化センターでの公演の実施費用に充てられています。また神戸市では、阪神淡路大震災を語り継ぐイベントとして開催されている神戸ルミナリエの支援にも使用されています。 ■岡山県 岡山県全体では、県民文化祭やマラソン大会の開催などに使用されています。岡山市では、公園や道路整備に使われる公共土木事業費、子ども医療費やがん対策事業などで使われる子育て支援・健康寿命延伸事業、老朽化した消防車の整備などに使用されています。 ■広島県 広島県全体では、多言語の情報提供や外国人相談窓口・日本語学習支援の充実にかける費用や図書館の運営に使用されています。また、広島市では小・中・高校、幼稚園などの施設整備費用や、容器包装のリサイクル事業費、保育園や児童館、集会所、公民館の施設整備費用に使用されています。
【関連記事】
- ◆宝くじは1枚1枚‟バラ”で買った方がよいですか?それとも‟連番”で購入した方が当たりやすいのでしょうか?
- ◆45歳独身、年収400万円です。サマージャンボで「1億円」当てたら、もう働く必要はありませんか? 豪遊しなければ、問題なく暮らせるでしょうか?
- ◆宝くじで100万円当選した主婦。扶養はどうなる? 確定申告はするべき?
- ◆サマージャンボ1等は「5億円」! 買うなら「バラ」と「連番」どちらにすべき? お得なのは“前後賞”も狙える連番? メリット・デメリットもあわせて解説
- ◆ジャンボ宝くじを毎回「10万円分」買っていますが、一向に大当たりしません。もう「5万円」ほど追加で買えば、“当せん確率”はどれだけ上がるでしょうか?