新NISAとiDeCo「どう使い分ける?」メリット・デメリットを整理
新NISAとiDeCoの使い分け
ここまでの解説で、双方にさまざまな違いがあることがお分かりいただけたと思います。 それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで、どう使い分けるかの考え方を紹介します。 ※元本変動リスクを理解した上で、税制優遇制度が適用される「新NISA」か「iDeCo」のいずれかを活用したい場合の考え方です。さまざまな金融商品がありますので一案として参考にご確認ください。 ●中期で必要な資金の準備は新NISA 子供の教育費や住宅の購入資金など、必要とするタイミングがそれほど遠くない資金を準備する場合は、新NISAを検討しても良いでしょう。 原則、60歳まで引き出し不可であるiDeCoと比べると、新NISAは資金を引き出しやすいのがメリットともいえます。 これから資産形成を始める20歳代~30歳代の若い方は、新NISAのほうが使い勝手が良いかもしれません。 ただし、投資信託や株式の運用状況によっては、解約時に元本を割り込む可能性があるため注意が必要です。 全資産を新NISAを活用した投資に充てるのではなく、預貯金やその他金融商品にバランスよく配分しながら資産形成を進めていくと安心です。 次の章では、iDeCoの使い道について考えていきましょう。 ●老後資金の準備はiDeCo iDeCoの資金を引き出せるのは原則60歳以降のため、老後資金を準備するのに適しています。 具体的な使い道としては、公的年金で足りない分の生活費の補填、趣味や娯楽の費用、老人ホームへの入居や介護費用などが挙げられます。 40歳代・50歳代前半など、そろそろ老後資金の準備を始めたい方に、iDeCoはおすすめです。 ただし、iDeCoは掛金の上限額が職業によって異なり、会社員の方は最大で月2万3000円とそれほど多くありません。 iDeCoだけでは不十分な場合、新NISAを併用して足りない分を補填すると良いでしょう。