「無印良品ヒット作の系譜」時代に合わせたマイナーチェンジやアップデートが見えてくる!? ブランドが追及する独自のヒットの法則とは?
これまで数々のヒット商品を生み出してきた無印良品。今年もすでにソファをはじめ新たなヒット作が登場しており、無印良品の進化はとどまるところを知りません。 ⇒【写真】あの懐かし商品も…80年代~現在までの無印良品ヒット作の詳しい画像を見る(全18枚) そんな進化の最先端にある商品の秘密……、これは無印良品のヒットの歴史をひもとくことで見えてくるはず。なぜならブランド誕生から44年の間、幅広いカテゴリーでヒット商品が誕生し、かつてのヒット商品をベースに、より洗練された現行アイテムも多数あるから!昔を知れば今の無印良品が見えてくるでしょう。
「進化」と「継承」が独自のヒットの法則
1980年の創業当時から、無印良品は多数のヒット作を世に送り出し、年以上愛され続けるロングセラーも多い。これらのアイテムには一つの共通点があるように思える。それは、時代に合わせてマイナーチェンジやアップデートして進化しつつも、コンセプトなどアイテムの芯となる部分は、ぶれずに受け継がれていることだ。変化しつつも残すべきところは残すことによって、昔からのファンの心は離さず、新しいファンをも惹きつけるのだろう。 無印良品のロングセラーは時代に左右されないデザインが多いが、どこか懐かしい雰囲気も感じるのは、初代から受け継がれる何かがあるからかも。そんな「進化」と「継承」というキーワードは、最新ヒット作に共通するポイントでもある。2024年上半期に爆発的に売れたあるアイテムは、以前存在した商品のコンセプトを受け継ぐとともに、細部は今の時代に合わせて進化させたという特徴がある。無印良品のヒットの法則に則ったと考えれば、このアイテムも今後ロングセラーとして定番化し、シリーズ化する可能性がありそうだ。 ■1980年:「無印良品」誕生 無印良品は、大手スーパー西友のプライベートブランドとして誕生した。誕生当時の商品は、家庭用品9品目、食品31品目の合計40品目。今も人気の食品カテゴリーは創業当時から力を入れていることがわかる。 ■1982年:「ノート」発売 文房具が新登場。ノートだけでなくらくがきちょうや折紙も発売された。当時のノートのデザインは現行品と大きく変わっていないところにブランドの魂を感じる。 ■1983年:「洗いざらしシャツ」発売 衣料品のロングセラーであるシャツが新登場。洗いざらしのナチュラルな雰囲気は今のシャツにも受け継がれているが、細かいアップデートを繰り返している。 ■1988年:「硬質パルプシリーズ」発売 硬質パルプを使った収納シリーズは昭和が終わるこの年に登場。もともとは軽くて耐久性のある業務用の通函箱として使われていた素材を流用して無塗装で仕上げていた。 ■1989年:「アルミシリーズ」発売 アルミを素材としたシリーズ。そのうちカードケースと電卓、ボールペンは時代に合わせたマイナーチェンジが施されつつ、今も現行品として店舗に並んでいる。