【静岡競輪 ガールズグランプリ】石井寛子 7年ぶり2度目の戴冠「応援してくださるみんなの優勝です」
「ガールズグランプリ2024」は29日、静岡競輪11Rで争われ、石井寛子(38=東京・104期)が優勝。賞金1430万円を獲得した。石井寛子のガールズGP優勝は17年以来2度目。また石井寛子の年間取得賞金は3564万4000円となり、ガールズの年間取得賞金最多記録となった。なお1番人気の佐藤水菜(26=神奈川・114期)は2着に敗れた。 感謝、感謝の下克上。2年前のガールズGPは失格。昨年は連続出場が10で止まった。今年は7番目に滑り込んだ石井寛。悔しさから帰ってきた大舞台、待っていたのは17年以来2度目となる最高の結果だった。「17年に優勝した時よりも何倍も何倍もうれしい。12年間ずっと応援してくれている人が増えてきたから、そのパワーなんだなと。自分の優勝じゃない。応援してくださるみんなの優勝です」と感謝した。 ファンに一番近い大外7番車。前々のレースが多かったが、「我慢のレースだった」と道中は7番手。最終ホームで前の坂口がカマすと必死に続いた。最終バックでは絶好の2番手。「この状態は何だろうと錯覚に陥った。けど、冷静にいつも通り焦らず走れば突き抜けられると思っていた」と自分に言い聞かせた。直線は絶対視された佐藤が迫ってきたが、1車輪しのぎ切った。「“勝った”というよりも夢のような感覚」と、7年前とは違い、涙なしで振り返った。 まさにレジェンド。今年は9月に全場優勝。通算白星、優勝数はガールズ1位。そして、この優勝で22年の柳原真緒が持つ年間最多獲得賞金を更新し、ガールズ初の通算2億円超えを達成した。デビュー12年目、38歳となったが「年齢は関係ないです!」と、まだまだ先頭を走り続ける。 最高の第2章幕開けとなった石井寛。今後について聞かれると「80歳までGPに出続けたいですね。今年一年間支えてもらったので、来年はそれを返せるように一戦一戦頑張りたいです」と宣言。これからもファンに背中を押されながら、感謝の走りを続けていく。 ◇石井 寛子(いしい・ひろこ)1986年(昭61)1月9日生まれ、埼玉県春日部市出身の38歳。明大卒。通算889戦659勝。通算取得賞金2億1220万円。主な優勝はガールズグランプリ(17、24年)、ガールズドリーム1回、ガールズケイリンフェスティバル2回、ガールズコレクション5回。1メートル60、59キロ。血液型B。