グランプリ受賞! 富士フイルムのオウンドメディア「ChekiPress」が考えるブランディングの本質とは?
門田: 2015年に立ち上げた「Cheki Press」ですが、当時全盛だったクローズドなコミュニティサイトではなく、あえてオープンなメディアを作った理由は、すでにチェキを使っている方たちだけでなく、チェキに興味を持っている方やチェキのことををよく知らない幅広い層にも、しっかり情報を届けたかったからです。
力を入れているのはチェキの使い方についてのコンテンツ
大久保: 「Cheki Press」とは別に「instax.jp」というオウンドメディアも運用されていますが、役割はどのように異なりますか? 門田: 「instax.jp」は、チェキの仕様などの製品情報や使い方を詳しく紹介するサイトです。「Cheki Press」は、チェキをより身近に自分ごととして捉えられるように、チェキがもっと 「わかる」「使える」「楽しめる」という観点から構成されており、オリジナルのインタビューコンテンツや最新のニュースを掲載しています。 大久保: 使い方を説明するサイトと、自分ごととして捉えられるようなカジュアルなコンテンツを載せるサイトで役割が分かれているのですね。「Cheki Press」の運営体制はどのようになっていますか? 門田: 弊社のメンバーをはじめ、富士フイルムの国内販促担当部門、制作も含めた代理店のような立ち位置の富士フイルムビジネスエキスパート株式会社、そしてメディア運営に強いQetic(ケティック)株式会社が協力して企画や取材に携わっています。毎月の編集会議には、4社の担当者が参加しています。 大久保: 企画を担当するQeticはどんな会社ですか? 門田: カルチャーニュースを毎日配信する「Qetic」というメディアを運営している会社で、特に映画や音楽など国内外の最新カルチャーに強い会社です。特に音楽分野ではアーティストからの信頼が厚いので、企画やコンテンツ制作に関してすごく頼りにしています。 大久保: 「Cheki Press」には、「ニュース」「インタビュー」「まとめ」「使い方」「コラム」という5つのカテゴリーがありますが、コンテンツの種類が豊富で、製品サイトとオウンドメディアが理想的なかたちで融合していますね。 門田: ありがとうございます。中でも「使い方」の記事はこだわりを持ってつくっていて、検索からの流入も多いです。チェキをすでに持っている人、これから欲しいと考えている人、両方に対して、より使うシーンをイメージして楽しく使っていただくために、こだわって作成・更新しています。 大久保: そのプロダクトをどのように使ってもらいたいかなど、シーンや背景などを説明することができるのもコンテンツマーケティングの醍醐味ですね。サイトを開設した2015年から、アクセス数は順調に増加していますか? 門田: 波はありますが、順調に成長しています。唯一、コロナ禍の外出自粛期間時はアクセス数が停滞しましたが、その時も「おうち時間をチェキで楽しもう」という切り口で、自宅でも楽しめる使い方を伝えました。さまざまな方に「自分のおうち時間」について語ってもらったり、「チェキで撮影・プリントした写真を離れたところにいる大切な人に送ろう」といった内容の記事を発信したりすることで、外出しにくい期間でもある程度のアクセス数を維持できました。 大久保: KGI、KPIは定めていますか?