47歳のママ友に「更年期の準備」を質問されたので、いまから5年に「起きそうなこと」を53歳の私が考えてみた
更年期という時期の女性は果たして「何がしんどくなっていくのか」。①汗②疲れ③痛み
さて、現在47歳ならば閉経(平均52歳)までの時間は5年間ほどでしょう。その間、特に49歳くらいからは、それはもう転げ落ちるように刻々と無理がきかない身体になっていく可能性があります。 ここまでの取材の感覚では、100人中更年期の変化をダメージとして感じる人が60人、「深刻に」ダメージを感じる人が10~20人。逆に言うと、40人は「変化はあったかもだけど、老眼や白髪のような自然な加齢変化のひとつで、そんなに気にならない」のです。 さて、変化を感じた側の話から。ホットフラッシュ、発汗、のぼせなど、汗関連は「最初に気づく」可能性の高い症状です。これまでなかった症状なので変化としてわかりやすいからです。一般にホットフラッシュにはホルモン補充療法(HRT)が奏功するケースがあると言われますので、あれこの汗はと思ったら婦人科で相談してみてください。これからは新薬が登場する可能性がありますので、病院と接点を保っておくのが吉です。 関節の痛みも気づきやすい症状の1つです。最近53歳の友人がヘバーデン結節、ブシャール結節と診断されました。これらは整形外科の範疇で、関節リウマチとの弁別が必要です。3週間ほど痛かったら受診してください。サプリメントのエクオールが有効な人もいますので、まずは整形外科で確定診断を受けることが重要です。 これら物理的な身体症状とはまた別に、みんながいちばん訴えるのが、気分の落ち込みやイライラ、疲れやすさ、起き上がれなさなど、メンタル系の変化です。これらはHRTが効く人もいるし、そうでもない人もいて、またセルフケアでカバーできる範囲もある何かです。 まず対策する価値があるなと思うのが、睡眠でしょう。眠りの質は更年期前半の5年でびっくりするほど下がります。夜中に何度も目が覚めたり、眠りが浅くなったりと、ありとあらゆる睡眠の質の低下が起きます。質の低い睡眠には「より長い寝る時間の確保」で対抗するしかないと思います。なので、「無理!」と思うかもですが、夜11時に寝ようとする努力をスタートしてください。睡眠は必ずあなたを助けてくれます。 また、朝起きたくない日に起きなくて済むように家族と相談するのも有効だと思います。更年期連載を一緒にやってきたライターの藤井さん、そして私は、2人とも49歳で激烈な更年期障害に襲われました。49歳の段階で「今よりは少しでも自分をラクにできる」よう、生活負荷を下げる努力がサプリよりも先なのだと思います。 ・お弁当ありの場合、お弁当の作り方を子どもに仕込む。例えば作り置きしておいて、詰め込むのはやってもらうなど ・朝ごはんを「チーズ乗せトースト・ヨーグルト・フルーツ」などに変更、各自が用意できるようにしていく ・朝ごはんは前夜準備しておき、翌朝夫にチンしてもらう ・掃除も洗濯も人力ではやらず、ルンバに洗濯乾燥機にと機械に任せる。家事の自動化に努力を ・週末も習い事をツメている場合、55歳以降の再開でもいいものは「あとで」にして土日の休養を確保する 私は現在53歳ですが、コロナ禍の49歳から朝起きるのを諦めて夫に託しました。現在は夜11時に寝て、出勤ギリギリの朝8時まで寝ています。私の場合はこの睡眠が自分の健康維持のための義務です。 掃除洗濯などの家事は産後と同程度かそれ以上に軽くしようとしてください。熟眠できないということは、産後の2時間おきの授乳の状態が永遠に続くという意味です。ここが人生最後の洗濯乾燥機、食器洗浄機、ロボット掃除機などの導入タイミングです。家電各社や家事サービスもメノ層の家事サポートをもっと狙ってほしいなと思います。