コートジボワール 警戒すべきは呪術?
ガーナの呪術医が、先日、ポルトガルのFWクリスティアーノ・ロナウドに「呪いをかけて、怪我をさせた」と、ラジオで告白して話題になった。実は、ワールドカップの度に話題となる呪術ネタ。呪術がもたらす“ブラックパワー”は、個々の身体能力と共に、アフリカ勢の強さの秘訣とすら言われている。 今回、日本のワールドカップ初戦の相手は、『アフリカの雄』コートジボワール。両国には、前回大会の直前に田中マルクス闘莉王との接触でエースのドログバが腕を骨折したという因縁を持つ。その恨みから、コートジボワールに関係の深い呪術師が、日本代表に呪いをかけるということはあるのだろうか? ザックジャパンのキャプテンの長谷部が故障をしているが、それもすでに呪いのせいなのだろうか? サッカーにまつわる呪術の話は、古くから存在する。例えば、1937年、ブラジルでの呪い。ヴァスコダガマに0対12で蹴散らされた対戦相手のアルビーニョなる人物が、深夜、ヴァスコダガマのスタジアムに侵入、ピッチにカエルの死骸を埋め、奪われた得点12の年数に相当する呪いをかけた。その後、ヴァスコダガマは、11年間、優勝から遠のいたと伝えられている。近年においても、前述の呪術師や、2010年W杯南ア大会にサミュエル・エトオと共に現地入りした呪術師などなど、サッカーを巡る呪術話は後を絶たない。 人知れず行われる呪術だが、公衆の面前で問題となることもある。2002年アフリカ選手権準決勝、開催国のマリ対カメルーン戦での「トマ・ンコノ逮捕事件」がそれ。キックオフ約2時間前、マリの警備員たちが、カメルーンのGKコーチ、トマ・ンコノに一斉に襲い掛かり、これを拘束した事件である。理由は、ンコノが芝を触り、呪術を施したというもの。1人の警備員が、ンコノが触れた芝の周辺から、落ちていたオレンジの皮を拾い、呪術の証拠と主張。「これを見よ!」と高々と掲げると、場内に喝采が沸き起こった。