「子どもができたから路線を変えるとか、そういう発想はないです」ずっと珍獣ハンターでいたい、イモトアヤコのキャリア観
出産を経て、昨年の春から仕事復帰したイモトアヤコ(37)。息子は1歳になったばかりで、まだまだ手がかかる。家族や友人たちに助けられながら、子育てと仕事に奔走する毎日だ。「珍獣ハンター」のほか俳優としての顔も持ち、さらにコロナ前からはオウンドメディアとなるWEBマガジンも立ち上げた。世界118カ国を訪れた経験から、「旅」をテーマにさまざまな発信をしたいと意気込む。母になったイモトが目指すキャリア像とは?(取材・文:山野井春絵/撮影:木村哲夫/Yahoo!ニュース オリジナル特集編集部)
産後3か月ほどで仕事復帰、森三中の姿が励みに
「いやもう、子育てはめちゃめちゃ大変です。あっという間でしたね、この1年間は。息子は最高にかわいくて、嬉しいことがいっぱいあるんですけど、はじめのうちは気持ちがアップダウンすることもあって。自分自身との向き合い方が大変でした。夫をはじめ、助けてくださる皆さんのありがたみが骨身に染みてます」 産後3か月ほどで仕事復帰した。 テレビの収録でスタジオに入るようになると、徐々に気持ちが落ち着いてきたという。スケジュールを管理しながら、基本的には子どもとの時間を優先する毎日だ。 「もともと結婚したら、なるべく早く子どもが欲しいと思っていました。先のことはあまり考えず、なるようになれという感じで。そのとき、自分がしたいと思ったことをやろうといつも思っているんです。…なのに、産後1、2か月の、そのホルモンバランスが不安定なときには、『あれ、もう私、海外ロケには行けないのかな』とか、『こんなに子育てが大変な中で、もうロケなんて絶対無理だな』とか、ちょっとマイナス思考になったこともありました。でも森三中さんとか、子育てしながら仕事をされている人たちを見ているから、大丈夫だなって徐々に上向きになりました」
自分がSPEEDの一員だと完全に思ってました
元来、スーパーポジティブ。 芸能人になるという夢も、大好きな安室奈美恵に会う夢も、すべて超前向き思考で叶えてきた。 「まあ、思い込みなんですよね。ふつう、みんなアイドルになりたいとか、何かで一位になりたいとか、『なれたらいいな』って言うじゃないですか。私は、これ幼い頃からやってるんですけど、『もうなっているテイ』で生活してきたんですよ。中学生のときは、自分がSPEEDの一員だと完全に思ってましたし。スターになっている設定なんで、どこでも深々と帽子を被り、マスク、サングラスをして、電車がザワつくっていう(笑)。夢を持っている子どもたちに、もし伝えられるとしたら、『もうそういうテイで日々を生きよう』って言いたいですね」 意外だが、自身は芸人として「売れた」という自覚がない。 「いわゆる、バーンて売れて、スタジオを何個も回って時間がない、みたいな経験はまったくしてないんです。日本で全然仕事してないんで。海外ロケばかりで、超多忙エピソードとかまったく(笑)。時差ボケがきついとかはありましたけど。いったん海外ロケに出ると、2週間くらい行きっぱでしたし」 「たぶん、みなさんがお台場へ行くという感覚と、私が成田からブラジルへ行く感覚は同じなんですよね。なんだろう、それがふつうというか。12時間飛行機に乗って2回くらいご飯をたべて、トランジットで8時間、また空港で朝ご飯を食べて、また飛行機に乗って着いたらまた朝で、そこからロケみたいな生活です。あまり辛いという思いもなかったですね」