有村智恵と原江里菜の2025年女子ゴルフツアー展望 ランキング上位勢が米ツアー挑戦も「変わらない選手は強い」
【勝っている選手は3周回って腹を決めている】 ――そこで優勝できる選手と勝ちきれない選手の差はありますか? 原 夢も希望もない話ですけど、勝てない選手はいつまでも勝てないし、何回も勝てる選手は何回も勝てると私は思っていて。その選手の生まれた星というか、その選手が持っているもの。それが全てだと思うんですよね。 有村 本当に夢も希望もない(笑)。 原 だから、何かを変えたらこの選手がすごく活躍するようになるということは、私はないんじゃないかなと思っていて。 初優勝したことがなくてなかなか勝てない選手っていうのは、1勝目までが遠くてもチャンスがあると思いますけど、1勝してからその後に何年もブランクがある選手は、二桁勝ったりすることはないと勝手に思っています。 有村 私は、腹のくくり方が違うなって。勝っている選手は、3周ぐらい回って腹を決めて打っている選手が多い印象です。 どこかに迷いがあったり、自分を信じられない時って、強い選手にも必ずあるんですけど、そこでいい意味で開き直れる人が強いと思うんです。 これを外したからって別に死ぬわけじゃないと思ってもいいし、逆にこんなに考えているけど、結局やることはシンプルだよねって割り切れたり。緊張している自分に惑わされないというか、最後に腹をくくってその1打を打てるかどうかは大きいかなと思います。 (つづく) 【Profile】有村智恵(ありむら・ちえ)1987年11月22日生まれ。プロゴルファー。熊本県出身。10歳からゴルフを始め、九州学院中2年時に日本ジュニア12~14歳の部優勝。3年時に全国中学校選手権を制した。宮城・東北高で東北女子アマ選手権や東北ジュニア選手権、全国高校選手権団体戦などで優勝。2006年のプロテストでトップ合格。2007年は賞金ランク13位で初シードを獲得した。2008年6月のプロミスレディスでツアー初優勝。2013年からは米女子ツアーに主戦場を移した。2016年4月の熊本地震を機に日本ツアーへ復帰。2018年7月のサマンサタバサレディースで6年ぶりの優勝を果たすなど、JLPGAツアー通算14勝(公式戦1勝)をあげる。2022年に30歳以上の女子プロのためのツアー外競技「LADY GO CUP」も発足させた。2022年11月に、妊活に専念するためツアー出場の一時休養を表明。2024年4月に双子の男の子を出産した。 原江里菜(はら・えりな)1987年11月7日生まれ。プロゴルファー。愛知県出身。東北福祉大学年在学中の2006年にファイナルQTで43位となり、TPD(トーナメント・プレーヤーズ・ディビジョン)非会員登録制度を活用して2007年よりプロ転向。初年度からシードを獲得し、2008年8月の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」でツアー初優勝。2015年の「大東建託・いい部屋ネットレディス」で2勝目を挙げる。東北高校出身で、有村智恵とは同級生。
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