まだやれたはず…。現役最終年まで大活躍した日本の名手6人。引退直前まで第一線で戦い続けた男たち
DF:槙野智章(まきの・ともあき)
生年月日:1987年5月11日 現役最終年の所属クラブ:ヴィッセル神戸 現役最終年のリーグ戦成績(2022シーズン):16試合1得点0アシスト 現在は指導者・解説者・タレントとして活動している槙野智章。現役時代はサンフレッチェ広島、ケルン、浦和レッズでプレーし、ヴィッセル神戸に在籍していた2022シーズン終了後にスパイクを脱ぐ決断を下した。 広島県広島市出身である槙野が地元クラブの広島ユースに加入したのは、ごく自然な流れだったのかもしれない。森山佳郎監督(現:ベガルタ仙台監督)から指導を受けて世代屈指のセンターバック(CB)に成長すると、2006年2月にはトップチームへ昇格。一気にレギュラーの座を奪取し、2008シーズンには当時J2リーグを戦っていた広島のJ1復帰に主力として多大な貢献を果たした。 2009シーズンはCBとしてJ1リーグ最多の8得点をマーク。2010シーズンは自身初のJリーグベストイレブンに選出されるなど、槙野は広島で飛躍的な成長を遂げた。また、時を同じくして日本代表にも初招集。クラブだけでなく、代表活動にも食い込むほどの存在感を放った。 その後はケルンでのブンデスリーガ(ドイツ1部リーグ)挑戦、数々のタイトルを獲得した浦和時代を経て、2022年1月に神戸に加入。現役最終年となった2022シーズンはリーグ戦16試合に出場し、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタと共にベテランとしてチームを力強くけん引した。 シーズン途中の負傷で長期離脱を余儀なくされるなど、槙野にとっての現役最終年は決して順風満帆な道のりではなかっただろう。それでも、戦列復帰後は試合終盤に投入される“クローザー役”をこなし、しっかりとチームの力になってみせたあたりは流石だ。 若かりし頃に「調子乗り世代」の筆頭格としても名を馳せた男は、現役引退後も持ち前の明るさでサッカーの魅力を世間に伝え続けている。