【オータムリーグレポート】小学校の時から存在を知る相手を抑え、東海大の勝利に大きく貢献したハーパー
9月7日に日本体育大世田谷キャンパスで行われた東海大と大東文化大戦は、5勝1敗同士のマッチアップということでもオータムリーグ序盤のビッグゲームだった。2Qで大東文化大に2ケタ得点差をつけられたが、後半開始早々に東海大が9連続得点で逆転。その後は終盤まで一進一退の攻防が続いた。
最後の最後で東海大の勝利を決定付けたのは、「元々クラッチな選手なので、やっぱこういうときには任せている」とハーパー・ジャン・ローレンス・ジュニアが話す轟琉維の3Pショットだったかもしれない。しかし、63対57のスコアで逆転勝利を手にした要因はディフェンスであり、陸川章コーチが「ディフェンスでチームを引っ張る」と評価するハーパーだった。
大東文化大は塚本智裕の堅実なゲームメイクから得点を奪うことで先に試合の主導権を握り、4Qになると4年生ガードの山内ジャヘル琉人が勝負どころでオフェンスを牽引しようとしていた。しかし、それに歯止めをかけたのがハーパー。「小学校の時から知っていて、お互い切磋琢磨し合っている仲間」と言う山内が1対1を仕掛けても、クイックネスとフィジカルの強さを活かしたディフェンスで難しいショットを打たせる。ビッグマンのスクリーンを使って攻めてきても、簡単にズレを作らせなかった。
「やっぱりライバルとなると、より負けたくないっていう気持ちになります。自分はオフェンスじゃなくディフェンス(の選手)なので、そこで自分のライバルであるジャヘルを止められてよかったなと思います」
マッチアップをこう振り返ったハーパーは、試合終了の挨拶後すぐに山内に近寄り、握手をしてお互いの健闘を讃え合った。「試合1試合自分たちもレベルアップしてますし、こういう逆転をした試合はやっぱり自分たちの実力だと思うので、こうやって粘り勝ってたのを勢いにして、また明日の試合に向けて頑張りたい」という思いで迎えた8日の明治大戦も、前半で2ケタのリードを奪われながらも、東海大は粘り強いディフェンスで巻き返し、3Qで逆転して75対64で勝利。11日の筑波大戦も68対37で大勝し、8勝1敗の首位でバイウィークを迎えることになった。