役者・田野優花の現在地 AKB48卒業から時が過ぎて見えてきたもの
もう一度主演映画をやってみたい
そして最近は役者という仕事の魅力を以前にもまして感じているようだ。 「まったくの他人が他人を見て人生が変わってしまう。芝居を見て自分の人生の参考にしたり、新しいものを取り入れるきっかけになったり。顔も知らない人の人生の手助けになっちゃう。私たちがやっていることは映画ならこの画面の枠の中だけで表現していることだし、劇場という箱の中だけなんですけど、極端な話『死のう』と思っていた人がある作品にふれて『よし頑張ろう』って変わったりすることもあったり、私たちが想像するよりはるか大きな規模で影響を与えてしまっている仕事が役者や表現者というものなのかなって。そこが良くも悪くも魅力だと思います」 インタビューの最後に今後の目標を聞くとシンプルに「もう一度主演映画をやってみたい」と目を輝かせていた。 (写真と文:志和浩司) ■田野優花(たの・ゆうか) 1997年3月7日東京都出身。 2011年2月、AKB48第12期研究生オーディションに合格。2012年3月に岩田華怜、加藤玲奈、川栄李奈、高橋朱里とともにチーム4昇格。「AKB48 27thシングル 選抜総選挙」ではネクストガールズに選ばれる。同年11月チームAに異動。2013年「AKB48 34thシングル選抜じゃんけん大会」で7位となり初の選抜入り。2014年5月からチームKに異動。2017年『リンキング・ラブ』で映画初出演にして初主演を果たす。2018年AKB48を卒業、ソロ活動に入る。以後、舞台や映画など俳優をメインに活躍中。最新作となる上村侑主演の映画『近江商人、走る!』(三野龍一監督、12月30日公開)ではお茶屋の看板娘・お仙を演じる。