AKB48卒業生のリアルな悩み 田野優花が探すもの
田野優花(たの ゆうか)は昨年AKB48を卒業、他のOGたちもそうであるように彼女もまたソロのタレントとして芸能界で自分の立ち位置を見つけようとしている。22歳の田野は、いま何を考え、何を求め、何を探しているのだろうか。 【写真特集】田野優花、AKB48を離れて向かう場所
笑顔と表裏一体のリアルな悩みとは
「自分がどんな立ち位置にあるのか、『こうです!』って答えがぱっと出てこないってことはまだ見つけられていないんでしょうね。自分でもやっぱり、納得できていないんです。こうでありたい、っていう自分の思いと現状がぜんぜん合ってなくて、ここ半年ぐらいずっと悩んでいます。自分が好きじゃない自分になっていますね」 11月下旬、都内で開かれた自身の写真展「SCAMP」(写真家・高橋優也)の会場で、田野は間近にファンと接し楽しそうにしていた。その笑顔と、リアルな悩みとは表裏一体だ。 「AKB48を卒業して時間が経つにつれ、いまのままじゃだめなんだけどなと思いつつも、私は歌もやらせてもらっているし、途切れることなく人前に立たせてもらってもいるし、恵まれた環境だとは思っているんです。だけど、納得も満足もできていないんです。理想は高いほうだと思いますが、できないことでもないと考えています」 理想に届いていない原因は、どこにあるのか。 「AKB48にいた頃は、割と我が強かったんですけど、最近そうでもなくて。割と普通になってきちゃっているんですよね。まわりを少し見られるようになったことで、いや私は恵まれてるほうなんだ、みたいな考え方に変わって、でも自分の目指している理想はもっともっと高くて」
自信喪失の原因はどこに
それではいま、何を具体的目標としているのだろうか。 「やりたいことはいっぱいあるんですけど、舞台なら『レント』に出たい。以前オーディション受けて、落ちちゃったんですけど。それと、いつかは『SHOCK』のリカ役もやりたい。目標は口に出したほうがいいって言いますけど、口に出せるほどの立ち位置にいけてないなと自信がなくなっていて、言えなくなっていたんですよ、最近。でもやっぱり、これじゃだめだと思って口に出すように、もっと自分からアクションを起こしていこうって思いました」 自信喪失の原因は何なのか。 「私が一番自分で幸せを感じて納得がいっているときって、たとえば舞台であればその期間すごく楽しくて学ぶことが多くて、心の底から苦労して楽しんで、その苦労も楽しめて、ステージに自信を持てて、そういう思いを持ちながらやっているときなんです。そしてそういうときの自分が一番好きなんです。でも最近それをあまり感じられなくて、だからなのか、その気持ちも忘れかけているんだと思います」