「今年のクルマ」にフリード受賞!! そんなにいいの? どこがいいの?
フリードのシンプルで上質な内外装は、今後のトレンドになる!!
子育て世代から高齢世帯まで、使い勝手のよさやちょうどよいボディサイズ感、広い車内、低燃費などの魅力によって、常に国内登録台数ランキングの上位にランクインをしているホンダ「フリード」。特に今作は、ひとクラス上のステップワゴンに似せたシンプルなエクステリアデザインが魅力的です。 無駄なキャラクターラインをなくして、シンプルに見せるデザインがスタイリッシュで、AIRとCROSTARどちらもお洒落に仕上がっています。2000年代のモビリオ、スパイクをオマージュしたようにもみえる、優れたタイムレスデザインは、ボディが大きなステップワゴンよりも新型フリードのほうがマッチしているようにも思えます。 インテリアについても、布パッドがふんだんに使われていることで上質感があり、インテリアのパネルの隙間や、運転席からの視界に入る装備の重なり具合なども非常にバランスよくできています。フィットやN-BOXと同じく、フル液晶メーターとなったことでメーターの視認性も向上。先代モデルのころから内装の質感が高かったフリードですが、新型モデルではさらにレベルアップしたのではないでしょうか。
ファミリーだけでなく、幅広いユーザーから受け入れられるクルマ
新型フリードには、2列5人乗りと、3列6人乗り、3列7人乗りが用意されており、売れ筋グレードは6人乗り(2WD)。6人乗り車のセカンドキャプテンシートは、7人乗り車のセカンドベンチタイプシートと比べると、はるかに座り心地がよく、長時間のドライブでも快適で、インテリアの質感も高く、まるでワンランク上のクルマの質感。 フリードは3列目シートも分厚くしっかりとしたシートで座り心地は快適。そのぶん、格納したときに荷室が狭くなってしまうという弱点はありますが、荷室の積載量を重視するのであれば、2列5人乗りを選べばよいだけ。特に大人が後席に乗る機会が多いのであれば、シエンタよりもフリードのほうがずっと快適でしょう。ライバル車であるトヨタ「シエンタ」がファミリーカーに特化しているのに対し、フリードは幅広いユーザーに受け入れられるクルマに仕上がっているように感じます。 ただ、ライバルのシエンタも決して負けてはいません。フリードとシエンタは、新型登場のたびに、抜きつ抜かれつの形勢逆転を繰り返し、切磋琢磨しあってきました。今回の新型フリードの日本カー・オブ・ザ・イヤー大賞受賞の背景には、ライバルであるシエンタの出来のよさも関係しているかもしれませんね。