将来地上から姿を消す?相鉄鶴ケ峰駅の「潜在力」 特急通過でも利用は多い、「ズーラシアの玄関口」の一面も
横浜と海老名を結ぶ相模鉄道の相鉄本線。その途中、列車本数がとくに多い区間が西谷―二俣川間だ。西谷からは相鉄新横浜線、二俣川からは相鉄いずみ野線が延びている。 【写真を見る】10年後には駅も線路も”地上から姿を消している”?相鉄本線で西谷と二俣川という2つの「要衝」の駅に挟まれた鶴ケ峰駅。昔ながらの商店街を抜けた先に大きなバスターミナルがある現在の駅前風景は? 西谷から先の新横浜線は中間駅の羽沢横浜国大からJR線、終点の新横浜からは東急新横浜線に乗り入れる。東急線はその先で東京メトロや都営地下鉄と相互直通運転をしている。一方、二俣川から先のいずみ野線は、終点の湘南台で小田急江ノ島線、横浜市営地下鉄と乗り換えができる。
■西谷と二俣川の中間駅 そのため西谷―二俣川間は、東は東京都心・横浜方面、西は海老名・湘南台方面への列車が頻繁に往来する。結節点となる西谷、二俣川の両駅はすべての列車種別が停車し、乗り換え需要もあって沿線外での知名度は比較的高いと言える。 【写真】10年後には駅も線路も”地上から姿を消している”? 相鉄本線で西谷と二俣川という2つの「要衝」の駅に挟まれた鶴ケ峰駅。昔ながらの商店街を抜けた先に大きなバスターミナルがある現在の駅前風景は?
一方、西谷と二俣川に挟まれてやや地味な存在なのが鶴ケ峰駅だ。開業は1930年10月25日と相鉄線内では古く、当時は厚木―西横浜間で営業をしていた神中鉄道(1943年相模鉄道に吸収合併)の駅だった。 鶴ケ峰駅には快速や平日朝の通勤特急・通勤急行は停車するが、特急は停まらない。ただし、2023年度の1日平均乗降人員は5万4493人で、相鉄全線で二俣川(7万5949人)に次ぐ5位につけている。通過人員を含めた新横浜(5万3414人)よりも上位で、特急が停車しない駅としては最も多い。1999年に快速停車駅になるまでは各駅停車のみだった。
鶴ケ峰駅のホームは2面2線のシンプルな対面式で、2021年11月にホームドアが設置された。階段やエスカレーターで上がった橋上駅舎の2階部分に改札口が1カ所ある。1962年、相模鉄道で初めて橋上駅舎となったのが同駅だった。駅舎はその後、利用者の増加を受けて増築されている。 ずらりと並んだ改札機を出ると、南北に出入り口が分かれる。「崎陽軒」のほか、相鉄ステーションリテールが運営する「ステーションIST」が店舗を構える。横浜、三ツ境、瀬谷、さがみ野、海老名の各駅で営業をしており、相鉄線ユーザーにおなじみの店舗だ。