波乱の展開の中で強さを見せたのは赤間凛音と吉沢恋「オリンピック予選シリーズ(OQS)」上海大会 女子スケートボードストリート種目
大会結果
優勝 : ライッサ・レアウ (ブラジル) / 274.89pt 2位 : 赤間 凛音 (日本) / 274.35pt 3位 : 吉沢 恋 (日本) / 257.73pt 4位 : ポエ・ピンソン (アメリカ) / 254.06pt 5位 : チェンシー・チー (中国) / 247.44pt 6位 : 中山 楓奈 (日本) / 165.86pt 7位 : ウェンフイ・ゼン (中国) / 164.74pt 8位 : クロエ・コベル (オーストラリア) / 87.34pt
最後に
まず今まではライッサ・レアウ、クロエ・コベル、西矢椛が世界のトップ3であると言われていた勢力図だったが、今大会でも強さを見せた赤間凛音や、今回惜しくも予選敗退という結果で一転パリ五輪出場権争いの中で追う立場となった織田夢海、また今大会で3位に入り一気にパリ五輪出場圏内にジャンプアップした吉沢恋が入ったことで勢力図はややフラットと言える状況に。 そんな中、スコアメイクや試合運びを考慮するとライッサが、頭一つ抜けている印象だ。ただ今大会では本調子を出しきれなかったクロエもこのままいくとは思えない。やはりライッサとクロエを相手に日本人勢がどのように頂点争いを繰り広げるのかという図式はパリオリンピックまで続くと考える。 そして注目のパリ五輪出場権争いは今大会を終えて大きく入れ替わる結果となった。ブラジルのライッサが同国4番手のライダーが次戦で優勝してもライッサを上回れないので出場確実という結果になった。 一方で大混戦なのが日本の出場権争いだ。世界ランキングトップ10にフェーズ2に進んだ全員が入るというスケートボード強国ぶりを見せている。 今大会前まで世界ランキング1位だった前回オリンピック王者の西矢椛が5位と日本人では3番手に、そして世界ランキング3位だった織田夢海が7位で日本人5番手とそれぞれランクダウンした。 前回のオリンピック経験者で今大会で出場権獲得圏内まで順位を上げたかった中山楓奈は世界ランキング6位と順位をキープしたが日本人では4番手と圏内には入れなかった。彼らと裏腹に一気にジャンプアップして出場権獲得圏内に入ったのが今大会3位となった吉沢恋だ。世界ランキングも3位と4つ順位をあげ日本人でも2番手に躍り出た。 現在、日本人トップの赤間凛音が386,771ポイントと次戦ブダベスト大会を前に非常に有利なポジションとなった。しかし、ポイント差ではトップの赤間と世界ランキング10位の伊藤美優までが245,754ポイントとなっているが、次戦の優勝ポイントが260,000ポイントとなっているので逆転できる可能性が残っている。 つまりこれは最終戦、ブダベスト大会まで全員がパリオリンピック出場の可能性を残しているということだ。 オリンピック出場権を争っているライダー達は計り知れないプレッシャーと戦いながらこの予選を戦ってきている。自分自身とも戦いながらパフォーマンスを出さなくていけない非常に難しい状況の中、今大会のように何が起こるか最後までわからないオリンピック予選大会。 次戦、パリオリンピック予選最終戦となるブダベスト大会は予選から決勝まで全く目が離せない大会になりそうだ。