波乱の展開の中で強さを見せたのは赤間凛音と吉沢恋「オリンピック予選シリーズ(OQS)」上海大会 女子スケートボードストリート種目
【ベストトリック3本目】 分岐点となることが多い3本目でスコアを残したのはアメリカのポエと中国のウェンフイだ。ポエは1本目と2本目とミスしていたバンクトゥオーバーの「フロントサイドスミスグラインド」を決め85.77ptとようやくスコアをマークした。 久しぶりの世界大会での決勝となった中国のウェンフイは1本目と2本目で狙っていたトリックを、ハンドレールでの「バックサイドテールスライド」に切り替えて一発で仕留め、86.13ptというハイスコアを収めて上位戦線に踏みとどまった。
【ベストトリック4本目】 4本目にまず流れを動かしたのがチェンシー。ステアに設置されたハバレッジで「キックフリップバックサイド5-0グラインド」にトライ。グラインド中にバランスを崩したかと思えたが見事着地で持ち直す勝負強さを見せた。スコアも85.07ptとこれでフルマークとなった。 ここまでランでハイスコアを出しながらも、ベストトリックでは1本目以降なかなかスコアを出せていなかった赤間がここでビッグスコアを叩き出した。ハンドレールで「フロントサイド270フロントサイドボードスライド」を決め92.55ptに。 暫定首位のライッサに対して1ポイント差以内に収めプレッシャーをかけると、ラストトライを前に暫定首位にライッサ、2位に赤間、3位は序盤でのアドバンテージを守っている吉沢と続いた。
【ベストトリック5本目】 この上海大会からわずか1つの順位の差で大きく獲得ポイントが変わるため、当然1つでも順位を上げておきたいところ。そんなプレッシャーの中でラストトライを決めて順位のジャンプアップを実現させたのがアメリカのポエだ。バンクトゥギャップオーバーのレールで「バックサイド5-0グラインド」をバランスを崩しながらもなんとか成功させ88.11pt、トータルを254.06としチェンシーを抜いて4位に浮上した。 赤間に逆転されるの可能性を残して最終トライを迎えたライッサ。百戦錬磨、勝負所を理解している彼女はここで「ヒールフリップフロントサイドボードスライド」をハンドレールで決めた。スコアは90.85ptと赤間を突き放すことに成功。最終トライの結果を待つことに。 赤間は逆転優勝には92.24ptが必要な中、持ち技を考えれば十分に可能性がある。彼女が最後に選んだトリックはハンドレールでの「フロントサイドフィーブルグラインド・フロントサイド180アウト」でこれをしっかり決め切ったが、結果はわずか0.54pt及ばず2位でフィニッシュとなった。