普通預金の金利が「年0.2%」になったと聞きました。ほかの口座やタンス預金から「300万円」を移動させたいのですが、税金がかかる場合もありますか? 自分のお金なら問題ないでしょうか?
長年の間、事実上のゼロ金利状態が続いていたこともあり、「銀行に預けてもお金は増えない」と考えている人もいるのではないでしょうか? その一方で、金融機関によっては「年0.2%以上」の金利を掲げているケースもあり、新しく口座を開設して金利が高い金融機関に資金を移動させたほうがいいのではないかと迷うこともあるかもしれません。 本記事では、銀行口座やタンス預金で保管している300万円を移動させると税金は発生するのか、注意すべきことはあるのか解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
自己資金を移動させるのは原則問題ない
今回のケースでは、友人から「大金を移動させると税金がかかるのではないか」と心配されていますが、銀行口座やタンス預金で管理している自己資金を新しく開設した口座に移動させること自体は、基本的に問題はなく税金も発生しません。 ただし、特に「タンス預金」を入金する場合は「確定申告の対象で、申告手続きをしていない資金が含まれていないか」を確認しましょう。例えば、親族から1年間で150万円を受け取った際に、銀行口座に入れずに現金で保管していた場合は贈与税の対象となります。 暦年課税の場合は基礎控除110万円を差し引いた40万円に対して課税され、税率10%を乗じた4万円を納税する必要があります。
「年0.2%」の口座に預金すると利息は大きくなる?
2024年8月時点の円預金金利は、三菱UFJ銀行とみずほ銀行の普通預金は「年0.02%」となっています。以前は「年0.001%」の金利が多かったのですが、日本銀行が2024年3月に公表した「金融政策の枠組みの見直し」を受けて、大手金融機関を中心に金利変更が行われています。 金融機関によっては、メガバンクよりも高い金利を掲げていることも少なくありません。例えば、「あおぞら銀行」の「BANK口座」を開設すると普通預金の金利は「年0.2%」となっているため、通常の「年0.02%」と比べると金利10倍の恩恵を受けられます。 では、金利が「年0.02%」と「年0.2%」の普通預金の口座では具体的にどのくらいの利息差が発生するのでしょうか。300万円を入金して10年間複利運用が行われると、「年0.02%」の場合は約6000円、「年0.2%」だと約6万円の利息が発生します。預入金額が大きくなるほど、利息金額は増えます。