ピュア・ストレージ幹部が語る、シンプルさ実現の鍵は「洗練されたソフトウェア」
プラットフォームの革新とPure Fusion 今回の一連の発表の中で中核的な位置付けであると同時に最も曖昧な印象を持ったのがPure Fusionだ。これについては、General Manager, Core Platform Business UnitのShawn Hansen氏に聞いた。なお、Hansen氏には以前FlashArrayの担当者という立場から「Purity OS」の新機能について聞いたのだが、それから約1年が経って今では同氏はFlashArray、FlashBlade、そして「Purity」やFusionといったソフトウェアまで全てを統括する立場となっており、製品開発の中核的な立場を担っている。 Hansen氏は「FlashArrayもFlashBladeもOSとしてPurityを搭載しており、Fusionは複数のPurityを統合して一つのストレージプールにまとめ、それに対する単一のコントロールプレーンとなる。FusionはPurityと統合されており、Purityを最新バージョンにアップデートすることでFusionを無償で使える形になる」と説明した。 いわば、Purityが機能拡張して従来別製品として提供されていたFusionの機能を取り込んだ形に見えるのだが、同氏は「単体の管理を行うのはPurityで、複数台を統合するのはFusion」といい、Purity/Fusionどちらの名称も残るとしたものの、正直な印象としてはFusionという名称を残す理由がよく分からない。従来のFusionは複数台のシステムを統合した際に必要となる機能を備えたインテリジェントな自動化を含む運用管理ツール、とも言うべき存在だったが、新しいFusionは複数のPurityを統合するストレージ仮想化ソフトウェアのような役割も持つようになる。 Hansen氏は従来型のシンプルなストレージ仮想化技術との違いとして「複数のストレージを統合してクラスターを構成する際には、新しいディスクアレイを準備し、データがまだ何も書かれていないまっさらな状態から始める必要があった。しかしFusionによる統合は既に運用中のデータが書き込まれたストレージも含めることができ、既存のデータを失うこともない。ストレージ仮想化にも似たものだが、新たに単一のコントロールプレーンが作られた点が従来との違いといえる」と説明している。 Fusionは今後Purityの最新バージョンへのアップデートとして既存ユーザーにも追加ライセンスなしで提供される予定となっている。そのタイミングでより詳細な説明が行われ、具体的なイメージが明確になるものと思われる。 (取材協力:ピュア・ストレージ・ジャパン)