30代からの「かくれ肥満」はこう防ぐ…!たった3秒「努力なし」のながら体操で筋力がアップする「スゴイ筋トレ」
体重やお腹の肉が気になるし、運動しなければいけないのは分かっている。でも時間はないし、キツいのはイヤだし……。 【図でわかる】たった3秒、スキマ時間でもできるスゴい筋トレ そんな人たちのために、どこまで運動のハードルを下げられるか。研究に研究を重ね、科学的効果が実証された運動が、西九州大学の中村雅俊先生の「3秒筋トレ」だ。 3秒筋トレのメソッドについてお届けした、<じつは「ウォーキングだけ」では効果が無かった…!ついに分かった「たった3秒」だけで筋力がアップする「スゴイ方法」>に続き、中村先生の著書『たった3秒筋トレ』から、メタボが気になる人だけでなく、なぜ高齢になるほど筋力トレーニングが必要なのかをお伝えする。
「3秒筋トレ」で筋肉年齢は若返る!
筋肉の機能(筋機能)のピークは、普通の人で20~30代。運動をしない限り、それ以降は減少を続けます。筋機能とは、筋肉が発揮できる力、筋力とほぼほぼイコールだと思ってください。 筋機能は、運動不足だと30代以降では年1%、50代以降になると2%の割合で、減り続けることが明らかになっています。その結果、20~30代のピーク時と比べると、80代までに筋機能はおよそ30~40%も低下すると言われています。 歳を重ねると、多少は髪が薄くなったり、シワが増えたりするもの。20~30代の頃と比べて、筋機能≒筋力が多少低下するくらいなら、気に病むほどでもありません。 ただ、その落ち込みは、最低限に留めることが重要。筋機能≒筋力が必要以上に低下すると、自立した健康的な生活が送れなくなり、要支援・要介護になる可能性が出てくるからです。自立できなくなると、かかる医療費も増えてきます。 この筋機能≒筋力の落ち込みを防ぐために有効なのが、「3秒筋トレ」。 ピーク時に比べると筋機能≒筋力が落ちているはずの60代から80代の男女が10週間取り組んだ結果、筋力がアップして筋肉量も増え、筋機能が高まることが証明されています。 筋機能≒筋力の低下のもっとも大きな要因は、筋肉が減ること。では、なぜ運動不足だと、筋肉は減るのでしょうか? 筋肉は、カラダのなかでも、いちばん「新陳代謝」が盛んな組織。新陳代謝とは、古い細胞や組織を壊し(分解し)、新しく作り直す(合成する)ことです。 筋肉は新陳代謝が活発であり、つねに分解されており、分解に見合う量が合成されています。それにより、筋肉のおよそ半分は約半年(180日)で入れ替わっています。分解と合成がちょうど釣り合っていれば、筋肉量は変わりません。 ところが、運動の刺激が乏しいと、分解のほうが合成よりも活発になります。その結果、じわりじわりと筋肉が減っていくのです。 逆に運動で筋肉を適度に刺激すれば、合成のほうが分解より活発になります。それにより、筋肉量が増えて筋力もアップします。「3秒筋トレ」の最大の狙いはそこにあります。