YOASOBIのヒットは「第2次ジャポニスム」到来を告げるのか?
「換骨奪胎」でさらに多様性が広がる
てんぷらは代表的和食の一つだが、「天ぷらの歴史」は南蛮(ポルトガル)料理に遡るとされる。 また、日経ビジネス 2023年4月3日「カレーの本場に日本の味で挑戦 インドのココイチの一番人気は?」で述べられているように、「カレーハウスCoCo壱番屋」は、2013年に世界最大のカレー専門店チェーンとして、ギネス記録に認定された。 さらに2020年にインド出店を果たしたが、「日本のカレー」と「インドのカレー」はまったく「別物」と言ってもよいほどだ。 文化の中でも、「口から入って場合によっては生命にもかかわる食事」に関するものは、極めて保守的なのが通例だ。その食において、これほど積極果敢に海外の文化を取り入れ守備範囲を広げる日本文化の多様性には恐るべきものがある。 この「驚異の日本文化」をビジネスとして成功させるために必要なのが、「非ガラパゴス」=「非日本文化」=「世界標準」のマーケティングなのである。
大原 浩(国際投資アナリスト)