それぞれの視点で“形”について考える「マメ クロゴウチ」と「アンリアレイジ」、気になる若手も目白押し 2025年春夏パリコレ日記Vol.1
村上:形にフォーカスすると、時に「言いたいことはわかるんだけどねぇ……」というシルエットやラペルになりがちですが、「マメ クロゴウチ」はあくまでもリアリティのあるシルエットでしたね。黒河内さんは、「粘土を削る作業の楽しさ」と語っていましたが、付け足すのではなく、削ぐ落としていくことで辿り着いたシルエットだからリアリティがあったように思います。提灯を作る際の木型にインスパイアされた、生地を蛇腹につなげたドレスも、ニットの柄の面白さも手伝い優雅に見えました。着物的なファブリック、実に控えめな色柄、若草のような爽やかなカラーリングなど、日本の「侘び寂び」や、本人が話す「軽やかさ」も伝わります。この、控えめ静かなモノ作りが海外のバイヤーやジャーナリストにも受けると良いですね。
「ディオール」はセレブ多数来場で大混雑!
藪野:そして、お次は本日のハイライトの一つ「ディオール(DIOR)」です。今回はまだオリンピック・パラリンピック後の会場の解体が終わっていないからか、おなじみのチュイルリー公園ではなく、いつもクチュールショーを行うロダン美術館が会場です。「マメ クロゴウチ」の会場から割と遠く、焦りつつ向かいました。だって、「ディオール」は取材しないといけないセレブリティーがたくさん!会場前も会場内も大混雑でした。僕は会場内でアンバサダーである横浜流星さんと八木莉可子さんを取材しましたが、村上さんは何処へ?
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村上:私は、BLACKPINKのJISOO様の“ご降臨“を会場の外で待っておりました。ただ今回の会場は非常に縦長で、我々の座席は最奥。あまりにJISOO様を待っていると、私が席に戻れない可能性が高くドキドキです。
ソワソワしている中で撮れたのは、メゾンにとって長年のミューズのナタリー・ポートマン(Natalie Portman)、LVMHのベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼CEO長女のデルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=クリスチャン ディオール クチュール会長兼CEO、それにタイの俳優APO。でも結局JISOO様は、粘ったものの私が待てる時間までには現れず、でした。