FC東京復帰が決定的な長友佑都が11年前に語っていた「世界一のサイドバックとなって帰ってくる」の約束
所属クラブなしの状態でカタールワールドカップ出場をかけた、先のアジア最終予選に臨んでいた日本代表DF長友佑都が、プロの第一歩を踏み出したFC東京へ電撃的に復帰すると、11日未明に日本国内のメディアでいっせいに報じられた。 仏リーグアンの強豪オリンピック・マルセイユを7月に退団した長友は、アジア最終予選へ向けた合宿中に「僕の哲学としては、過酷な環境で挑戦したい」と明言。 引き続きヨーロッパでプレーする可能性を模索していたが、納得できるオファーが届かなかった状況下で、愛着深い古巣へ約11年ぶりとなる復帰を決断したとみられる。 35歳の誕生日となる12日以降に正式発表される予定で、日本代表で歴代2位の国際Aマッチ通算127試合出場を継続中の鉄人は原点に帰って、日本人のフィールドプレーヤーでは前人未踏となる4大会連続のワールドカップ出場を目指す。
長谷川健太監督は長友復帰関連コメントを封印
日本中を驚かせた復帰報道から一夜明けた11日。長友はツイッターを含めたSNSを終日更新せず、柏レイソルをホームの味の素スタジアムに迎える、明治安田生命J1リーグ第28節を12日に控えたFC東京も具体的な動きを見せなかった。 そのなかでFC東京の長谷川健太監督は、午前中の練習後にオンラインでメディアに対応。公式戦前日に実施してきた定例の囲み取材のなかで、長友の復帰を前提として、百戦錬磨のベテランの加入がクラブ全体に及ぼす期待を問う質問も飛んだ。 長谷川監督は具体的な言及を避けたものの、帰ってきた言葉からはすでに移籍が内定していて、後は正式発表を待つばかりという状況が伝わってきた。 「長友の件に関しては、広報から『明日以降にしてください』と言われているので、今日は柏戦についての質問だけ、という形でお願いしたいと思います」 長友は明治大学政治経済学部3年生だった2008年2月に、体育会サッカー部を退部してFC東京に加入。Jリーグの舞台でプレーした約2年半の間に日本代表でも不動の左サイドバックに定着し、初出場した2010年の南アフリカワールドカップでの大活躍が高く評価され、同年7月にセリエAのチェゼーナへ期限付き移籍した。 イタリアへ旅立つ直前に生まれ育った愛媛県西条市へ凱旋した長友は、いまも恩師として慕う市立北中学時代のサッカー部顧問、井上博教諭にこんな言葉を残している。 「ぶっちゃけた話、このクラブは踏み台です。すぐにビッグクラブに移ります」 言葉通りにセリエAでもすぐに見初められ、わずか半年後の2011年2月にはチェゼーナへ完全移籍した上で名門インテルの一員になった。FC東京および日本代表のチームメイト、今野泰幸(現ジュビロ磐田)を「ついこの前まで一緒だった長友が、あのインテルですよ」と驚かせた、究極のサクセスストーリーを支え続けた言葉があった。 「自分の意思次第で道は変わる」