大阪府・吉村知事が定例会見7月14日(全文2)今後は病床逼迫度も含めて判断したい
重症者の減少をどう評価する?
また、ここにあるとおり、そういった病院は、すぐ多くの病床というわけには当然なりませんので、病床確保という意味では、もうすでにやってくれている、この軽症・中等症の105の既存病院、ここについて、これからまた個別にも、病院にもお願いをしていきながら、1つ1つの病院で少しずつ積み上げをして、中等症・軽症については3000床を目指していきたいと思います。 重症のほうで580床を確保していますが、重症って実は軽症・中等症より多くの看護師さんが必要になりますから。重症から軽・中等症を診るっていうのはそんなに難しいことではなく、中等症から重症を診るのは結構難しいんで、ここのベクトルは難しいんです。逆のベクトルは難しくないということもあろうかと思いますが。ただ、ここは軽症・中等症病院にできるだけ3000床確保してもらえるようにしていきたいと。だからここで色分けは当然しているわけですけど、できるだけ軽症・中等症の確保をお願いしたいというふうに思っています。 産経新聞:すみません。これは、今度、感染者のことでちょっと伺いたいんですけれども、ちょっと直近の感染者が増えている一方で高齢者の割合が少なかった、下がっていってたりとか、あとは重症病床もむしろ減少のほうにいっているということで、先ほどちょっとワクチンの効果は分からないけどという話もあったのですが、その辺り、実際、今の重症病床とかが減ってきてたりとか高齢者が少なかったりする、そこの辺り、知事はどう評価されているのかというのと。あと、もし感染が急拡大したときに措置を厳しくする可能性もあるという話も常々されている中で、その際は感染者数のみを見るのか、それともそういう病床の逼迫状況とかも含めて見るのか、その辺りを伺えますか。
新規陽性者を軽く見ることもできない
吉村:まず重症がまたさらにこうやって下がってきている1つの理由として、やはり転退院サポートセンターを立ち上げました。これは先日、発表させていただきましたけれども。そこもやはり機能しているという部分もあると思います。コロナの治療は終わっているんだけれども、もともと持っている基礎疾患で、なかなか退院あるいは転院ができない。あるいは高齢者の方が非常に多いですから、自律機能、どうしてもADLが下がってしまって、コロナは他人にうつさない状況にはなっているんだけれども、転院ができない、退院ができない、あるいは人工呼吸器がずっとつながったままになっているという方、やっぱり高齢者の方が多くなると、どうしてもそれ以外の病気をもともとお持ちであったりする方が多いですから、そうなります。 そのときに、転院サポートセンターをつくったので、コロナの病床を空けるためには転院であったり退院などのサポートをするためのシステム、これは前回発表したとおりです。そのシステムを構築して受け入れ病院とつなげるということを今やっている、アウトリーチでつなげるということはやっています。だからそういったことも、ここにも出てきていると。転退院サポートチームが動きだしているというところもあろうかというふうに思います。 ただ、感染者が増えてきたら、これは今後増えてくると。少し遅れて重症者っていうのが増えてくる。第4波は、ほぼ波と一緒に増えてきましたけども、増えてくることになるんだろうというふうに思います。なので、今後どう動くかはちょっと予測が難しいです。東京では50代問題と小池知事もおっしゃってましたが、50代で入院される方が多いと。まだワクチンが行き届いていない世代でやっぱり重症化をしますのでね。そういった方が増えてくるのか、あるいは感染者数に対しては今までみたいに増えないのか、ここはちょっとまだ分からないですが、ただ、高齢者のワクチン接種が確実に進んできていますので、その効果はぜひ期待したいと思っています。これはちょっと日々の実数を見ながら判断していきたいというふうに思います。今後の判断については、もちろん新規陽性者数だけではなくて、病床逼迫も含めて判断をしていきたいと思います。だから新規陽性者を軽く見ることもできないとも思っています。 【書き起こし】大阪府・吉村知事が定例会見7月14日 全文3に続く