大阪府・吉村知事が定例会見7月14日(全文2)今後は病床逼迫度も含めて判断したい
病院側からどういう声があがっているのか
産経新聞:産経新聞の尾崎です。よろしくお願いいたします。まず発表項目にありました病床の確保の関係で伺いたいんですけれども、重症病床に関しては580床を確保できたという一方で、軽症・中等症が現在2450と、3000という目標にはまだ届いていない状況にあると。もともとたぶん軽・中等症から重症もやってくださいという形っていうのがどうしても増えてくるとは思っている、増えてくる部分もあるので、この辺りがなかなか集まりにくいのも分かるんですが、ただ、新規参入に関してもなかなか、2次救急医療機関で、12病院というのでとどまっているというところで、新規参入の障壁みたいな部分を、例えば病院側からどういう、こういうところを改善してほしいとか、経営的に難しいとか、どういう声があるかっていうのをもう一度伺えますでしょうか。 吉村:声が一番大きく上がるのは、まず動線が確保しづらいということと、あとはそれをやったことがないので、看護師さんがいないと。医療従事者が足りませんというのが一番大きな、主たる声です。これは、これまでもそういう声が多かったです。ただ、動線はこういうふうに確保したらいけますよ、あるいは看護師さん、こういうふうにしたら大丈夫ですというようなことも、いろいろ説明や研修等もしながら、もともとたくさんこの病院も、手を挙げてくれる病院は少なかったわけですけど、少しずつ少しずつやってない病院も手を挙げていただくことで、やればできるという病院がやっぱり多いです、これまでのわれわれの経験からしても。病院自身がこれを着手する、コロナというのを受け入れれば、これはできるなということで、そのあと病床が増えてくるというパターンが非常に多いです。
動線の確保が困難という理由が多い
まず最初のきっかけとして、なかなか、受け入れたくない、受け入れないということでやらない場合が多いわけですけど、一度受け入れていただくと、経験を積むと、これはじゃあこういうふうに広げていこうということになるケースが多くて、今、病床が増えてきているということもあるので、どうしても絶対にできないものでもないと思うんです。でもそういう病院があるかも分かりませんが。基本的にはいろんな対策を取ることで、ある程度このコロナというのは対応できるという状況が実際のところだと思います。 なので、でも病院の都合もあるので、われわれとしては先ほど申し上げた、それぞれの病院に対して、じゃあまずは研修なんかを受けてくださいと。自院の看護師さんに、コロナ治療をやっている病院に研修に行っていただくと。そういったところで今、座学なんかもやったりしてますので、そこで1回経験を積んでみてくださいと。そして戻ってくれば病床の確保も検討をお願いしますということのやり方で理解を得ていきたい。これはもう強制的にやる方法はあるわけじゃないので、丁寧にお願いもしながら、これは病床の確保に努めていきたいと思っています。 経営上の理由はもう今はずいぶん少なくなりました。コロナが出始めのころは結構そういうことがありましたけども。今は逆にコロナを受け入れて、赤字になるということにはならないというふうに思っています。いろんな風評とか、まだまだやっぱりあるというご意見の方もありますけれども、いろんな補助制度、これは休床補償も診療報酬も、あるいは施設補助も含めて赤字になることはないと、コロナをやることによって。それを病院経営としてどう判断するかっていうのはいろいろあるかも分かりませんが。今あるのは、やはり動線が困難であるとかっていう理由が多いです。でもここはなんとか受け入れていただけるように。 われわれも無理なお願いをしているわけではなくて、全ての、先ほど申し上げた500病院あるうちの200床未満が400病院あるわけですけど、全てお願いしてくださいって言っているわけじゃなくて、いわゆる救急車で搬送されるような2次救急の病院だったら受けてくださいよと。そして内科、呼吸器内科があるんであれば受けてくださいということで、かなり絞り込んだ上でお願いをしていますので、そこはこれからも引き続きやっていこうと思います。