人命救助で話題の“医師兼アイドル”を直撃。ファンから「お医者さん姿も尊い」というコメントも
医療の世界とアイドルの世界、共通しているのは…
――飛躍するかもしれませんが、「目立つ動きをしていない人にも一定の役割がある」というのは、社会においても同じかもしれませんね。 北村:はい、私もそのように考えています。医師の仕事について言えば、日頃患者さんと接してさまざまなケアをしてくれる看護師さんたち、薬剤についての知識が豊富な薬剤師さんたち、庶務を一手に引き受けてくれる医療事務の方々など、さまざまな医療スタッフの方々がいなければ医師の腕がどれほどよくても医療は成立しません。 私たちがアイドルとして舞台に立たせていただいているのも、プロデューサーや日々支えてくださっている運営の皆様はもちろん、ライブ当日の音響・照明・機材などを担当する方や誘導する係の皆さんがいてこそですよね。ありがたいことに、私は自分がやりたかった仕事を2つともさせていただいています。そうしたことに対する感謝を常に感じられる人間でありたいとは思っています。
目標とする女性は「ナイチンゲール」
――北村さんが医師を志したきっかけは、何だったのでしょうか? 北村:小学校4年生のときに、ナイチンゲールの伝記を読んで衝撃を受けたことが直接のきっかけです。いまだに、目標とする女性はナイチンゲールなんです(笑)。小学校6年生までは、看護師を志していました。医師を意識したのは、中学受験をして私立中学に入学してからだと思います。私はいろいろな状況を整理して考えるのが好きなので、もしかすると診断・治療方針を立てることに役に立つのではないかと考えたんです。 ――かなりの優等生だったとお見受けします! 北村:とんでもない! 本当にそんなことないんです。確かに進学した中高一貫校はそれなりのレベルの学校でしたが、受験勉強もなかなか身が入らなくて……。周囲から「本当に受験するの?」と心配されていました(笑)。自分のなかではっきり目標が決まってからは、集中して勉強できたのですが。それは中高時代も同様で、医学部なんて狙えるような位置にはいませんでした。高校は科目ごとに学力別でクラス分けされていたのですが、英語はほとんど一番下でした(笑)。本気で医師になろうと腹を決めてから、気合で勉強した感じです。