「38歳にして泣きそうになった」――川島ofレジェンドが体験した、陰湿なオンラインゲームいじめ被害
お笑いコンビ「はんにゃ」の川島ofレジェンド(40)。事務所から持ち込まれたオンラインゲームの配信企画に挑戦するため、2020年に改名。そうまでして意気込んだチャレンジに暗雲が立ち込めたのは、企画開始から半年後のことだった。おかしな挙動をする他プレーヤーや自身のなりすましが現れ、果ては1時間以上にわたってゲームを終わらせない「監禁」状態も。オンライン上で起こった集団いじめの実態を川島が振り返る。(Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
「味方」に奪われた経験値
先輩とかから「何やその名前」って言われるんですよ。改名して2年半たつんですけど。 きっかけは吉本が持ってきたeスポーツの配信企画なんです。「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」という5対5で戦うオンラインゲームで、9カ月間でゴールドランクを目指すというもので。 7つある階級の4番目の真ん中ぐらいがゴールドランクと聞いたんで、まあいけるなと思って受けました(分布では上位30%ほどに位置する)。企画中は名前も変えてと言われて、くじで引いた「川島ofレジェンド」に改名したんです。 最初は仲間内3人ぐらいでやってて、めちゃめちゃ楽しかったですね。「こういうふうにやったほうがいい」とか、いろいろ聞きながらやって、ゲーム開始から終了まであっという間でした。1ゲーム平均30分が、体感5~6分ぐらいに思えましたね。「うまい」って褒めてもらえたりするんでうれしくなって、どんどんのめり込んでいきました。コロナ禍もあって多いときは1日10時間、チャレンジ期間中トータルで2000時間ぐらいやったと思います。でも、すごい難しいんです。140体以上あるキャラクターそれぞれの特性とか、覚えることが多すぎるゲームで、自分が容量オーバーになっちゃったんですよね。指導してくれてたプロの名前を30分ぐらい忘れちゃったりして。そこで結構怒ってた視聴者はいたと思いますね。
企画が始まって半年後ぐらいですかね、ゲーム中に味方がやたら俺のとこばっかり集まってきて、キャラクターを素早くカクカクカクって動かしてあおってくるやつがいたんですよ。でも、まあ味方なんで、まあまあ、と思ってたら、俺が取らなきゃいけない経験値を味方に取られちゃったんです。「あれ?」っていう。そうなるとキャラクターが育たない。気づいたら、もう勝てなくなってたんです。そこからですね、ちょっとおかしくなり始めたのは。 俺の偽者も8人ぐらいいるんですよ。「川島OFレジェンド」「川島isレジェンド」「川島ofレジェソソ」「川島ofレジェント」とか。あとは「はんにゃ川島」とか本名の「川島章良」とかも。だから毎回「本物か?」ってチャットで確認されます。たまに、すごい精度のいい勝ち方をしても「いや、あれは川島がやってない、誰か代行してやってもらったんじゃないか」って言われたりして。いや俺なのにな、と思いながら。いいプレーしても、そういうふうに言われてしまうのは残念でした。