「即捨て」すると後悔するもの3つ。失敗しない判断基準と手放す前のポイント
年末に向けて片づけが進む時期。「片づけるというとまず『捨てなくちゃ』と思いますし、実際にものの量を減らした方が片づけは進みやすいです」というのは、ライフオーガナイザーのお仕事で散らかったおうちを訪問することが多い下村志保美さん。「ですが捨てすぎには気をつけて。一回捨てて後悔する経験をすると、その後怖くて捨てられない、ということにもなりかねません」。今回は、捨てる前にひと呼吸おいた方がいいものをピックアップしてくれました。 【写真】余計なものがないリビングにうっとり
1:思い出のもの
写真、手紙、プレゼントなど感情的な価値があるものは捨てる前にひと呼吸。使ってないし、もっていたことすら忘れていたものもあるとは思いますが、捨てる前にひと呼吸おいて「本当に捨てて大丈夫?」と問いかけてみましょう。 ただし、たとえば自分が死んだ後で家族に見られると恥ずかしいもの、元カレからもらった手紙やプレゼントのように家族が不快になるかもしれないものに関しては、手放した方がいいかもしれないですね。
2:絶版・廃盤のもの、簡単に買い直せないもの
今は音楽配信や電子書籍など、スマホやタブレットなどで簡単に購入、視聴できるものが増えて便利になりました。実際のCDや本のように収納場所も不要になりますし、片づけ目線で見ても合理的です。 ほとんど聴いてないCDなど、これからは音楽配信で聴けばいいやと処分してしまうと、配信元や著作権の都合で突然配信がなくなる場合も。買い直そうにも廃盤、絶版になってしまっていると再購入もできなくなります。 もちろんすべてを残す必要はありませんが、精査して本当に大切なものは手元に残しておきましょう。
3:重要な書類や証明書
パスポートやマイナンバーカードはもちろん、保険証、登記簿謄本、税関係の書類などは捨ててはいけないものが多いです。どうしても見つからないときには再発行できるものもありますが、時間や手数料がかかりますので、大切に保管しましょう。 なにを残すかを決めるポイントは以下の3つ。 ・原本が必要かどうか ・それを使うのはどんななときなのか ・なんのために使うのか 書類のなかには、データ保存で大丈夫なものもあります。念のためにあれもこれも全部取っておくと、書類が多すぎて、必要なときに必要な1枚が見つからないことに。書類はもちすぎにも注意です。
捨てて後悔、捨てなくて後悔
私自身過去に何度か「しまった! 捨てなければよかった!」という経験があります。整理収納サービスで訪問したお客様の中にも「前に捨てすぎて後悔したから捨てられない」という方もいらっしゃいます。 だから捨てるときは慎重にならないといけないのですが、捨てた後悔以上に「捨ててよかった!」「もっと早く捨てておけばよかった」という後悔もあります。捨てたことによるメリットも頭に浮かべながら判断してみましょう。 そしてすぐに捨てるかどうか決める必要もなく、保留ボックスにまとめておくのも方法の一つです。1年後に見直してみたら「やっぱりいらない」と思えるかもしれません。年末の片づけの参考にしてみてくださいね。
下村志保美