2500万円超え「レンジローバー」を山道でゴリゴリに転がしてみた結果
● RANGE ROVER Autobiography P550e ここがイイ!&ここがちょっと…… 短い時間の試乗だったが、高速にワインディングに未舗装路と存分に味わうことができた。レンジローバー。素晴らしいクルマである。 それでは最後に、このクルマの○と×を。 ■RANGE ROVER Autobiography P550eのここが( ・∀・)イイ!! 1. 巌の安定性:高い剛性のボディに電子制御エアサスペンションが組み合わさり、そこに賢いアダプティブダイナミクスとトルクベクタリングバイブレーキが付加されるのだから悪いワケがない。安心して飛ばせます。 2. 天国の静寂性:高剛性ボディはミシリと鳴くこともなく、もともとの遮音性は非常に高い。更にアクティブノイズキャンセレーションが余計なノイズを打ち消してくれるのだから、静寂性は平日閉館前の世田谷美術館レベル。 3. 長く走れるEVモード:バッテリーで実質90kmも走れれば十分でしょう。ガソリンが腐るのではないかと逆に心配です(ガソリンって、半年もたつと酸化して明確に劣化しますからね)。 ■RANGE ROVER Autobiography P550eのここはちょっとどうもなぁ……(´・ω・`) 1. 重い:車両重量2970kg。重さを感じさせない軽快な走りを実現しているものの、実際は重い。まあ、大きなバッテリーを積んでいますからね。 短い時間で、目立った欠点は見つけられませんでした。とにかくいいクルマです。乗っている人が何となく賢そうに見える、不思議なクルマ。高いのにイヤミな感じがしないところが、最大の美点かもしれません。 それではみなさま、また来週!
● レンジローバーの「美しさ」は 最新のテクノロジーで実現されているもの こんにちは、AD高橋です。 2021年11月に日本導入された、5世代目となるレンジローバー。プラットフォームが刷新された最新モデルの実車を初めて見た時は、あまりの美しさに言葉を失いました。凹凸感のない滑らかな面で構成されたボディはとてもシンプルで、息をのむような緊張感と安らぎが同居しているような雰囲気です。レンジローバーはラグジュアリーさの中にもどこか無骨さを感じるスタイルが魅力だと思っていましたが、目の前にあるクルマはそれとはまったく違う。でも、ひと目見てレンジローバーだと感じさせるスタイル。 このデザインには最新のテクノロジーが駆使されているといいます。「デザインにテクノロジーとは?」と思われるかもしれません。でも、テクノロジーがない時代には、デザイナーが造りたくても不可能だったものがあるのです。 たとえば、リアスタイル。「RANGE ROVER」と書かれた、左右を貫く黒い一文字のラインと、左右に配置された縦の黒いラインのコントラストにより、リアのイメージは引き締まっています。 普通はリアにブレーキランプや尾灯、バックランプ、ウインカーが配置されるため、どうしてもゴツゴツしてしまいます。そのためリアコンビネーションランプをどうデザインするかが、デザイナーの腕の見せどころだったりしますよね。でも、レンジローバーにはそれがないのです。 実は左右に配置された縦の黒い部分がリアコンビランプになっていて、ここには最新のテクノロジーが使われているそうです。普段は隠された部分に美しさが宿る。ミニマルデザインの極みではないでしょうか。 ボディサイドも余計なラインを排除したシンプルなデザイン。これは他メーカーでも採用されていますが、ドアハンドルをボディ内に収めて必要なときだけ出てくるようにするのも、テクノロジーがなければ実現できないデザインですよね。 そして忘れてはならないのが、板金技術の高さ。ごまかしの利かないミニマルデザインでふくよかさを感じさせる豊かな面を表現し、更にドアの継ぎ目などを極力狭く一定にした状態で量産するためには、高い板金技術が必要になります。当然、これを実現するためにはかなりのコストがかかっているはず。さすが、レンジローバーですね。