【40代・50代の漢方養生】自分軸でいられない更年期。充電切れを補う漢方を
更年期は親の介護や子供の心配ごとなどが重なる時期で、自分のことより人のことに気持ちが行きがち。漢方薬剤師の樫出恒代さんによると、自分軸でいられず、あれこれ気を使いエネルギーが減って「充電切れ」になってしまう人が多いのだそう。そこで、充電切れを補い、自分軸を保つ助けをしてくれる漢方薬について教えていただいた。
親の介護や子供の心配事などで自分軸でいられない更年期。「気」が減って充電切れに
「漢方カウンセリングに、多くの更年期の方がいらっしゃって下さいます。 症状がいろいろ出て、検査しても異常なく、どこにいっていいかわからない。漢方がいいかも、と思って。という方や、更年期障害が怖いから、予防できるならと40代前半で漢方カウンセリングを受けてくださる方も。 更年期の時期は、女性ホルモンがどーんと減ってくるという、人生において初の事態がおこって、身体もこころも落ち着かず乱れてくるものです。 それと同時に、親の介護時期が重なったり、子どもの進学や就職、結婚、孫の誕生などさまざまなことが起きるのも更年期に多いのです」 だからこそ、自分より他の人に気持ちが行きやすくなると樫出さん。
「それはそれは疲れますよね。あーって、投げ出したくなることもあるかも知れません。考えることが増えて、心配事が増えて、夜も眠れなくなって、朝はもんもん。 こんなストレスが続いたらどうなるのかしら。私、この先大丈夫かしら…なんて思ったり… これは、漢方的に考えると「気」というエネルギーが減ってきて、自分自身の充電切れになってしまうことにつながります。 気が巡らなくなり、イライラや怒りにもつながって、そんな自分が嫌になる。そうすると、自分軸では考えられなくなってきます。 自分軸とは外側に振り回されず、自分で考え、自分で選択して、自分で動き、自分で責任をとること。 そのためのエネルギーが『気』であり、『気』がめぐることで、栄養につながる『血』とうるおいの『水』も動き、バランスがとれ、自分軸に戻りやすくなるのです」