マリナーズに激震…米地元紙が岩隈氏らの語学力中傷のマリナーズCEOに“解雇勧告”
同紙が問題視したのも、日本や中南米から来ている外国籍選手に対する人種差別的発言の部分。「当然だが、ファンの信頼を失ってしまったチームにとって取り返しのつかない痛手を与える決め手となった発言は、マザー氏のマリナーズの外国籍選手に対する不適切な態度だ。彼の発言は、エリート主義として受け取られ、文化的に無神経だった。弁解の余地はない。マリナーズは組織の中で築き上げてきた素晴らしい文化を誇りにしていた。だが、マザー氏の2週間前のロータリークラブでの発言は、(組織の)頂点に病んだ文化があることを反映している」と強烈に批判した。 マリナーズには、現在、菊池雄星選手が所属。マリナーズのユニホームを着て引退したイチローも、まだ指導者スタッフの一人としてチームに加わっている。任天堂が経営参画していた事情もあり、過去には佐々木主浩氏や城島健司氏ら日本人選手が活躍し、日米の国際親善に尽力した代表的なチームだったが、その歴史に泥を塗ることになった。 またマザーCEOが2018年に起こしたセクハラ事件も蒸し返された。スポーツイラストレイテッド誌によると、マザーCEOと、その他2人の幹部は、元女性従業員の2人からセクハラ行為を告発され、マリナーズは、この告発内容を認め「和解金」としてこの従業員たちに約50万ドル(約5300万円)を支払った。ヤフースポーツによると、このセクハラ問題は、その後の対応に対して、「外部調査員によって適切に罰せられた」との評価を受けて、尾を引かなかったが、今回の失言騒動は取返しのつかない状況になっている。 同メディアも「マザーCEOは、45分以上に及ぶ、質疑応答の部分を含めた動画で、所属選手の英語力を批判する人種差別的な発言をし、選手の一人が給料をもらい過ぎとし、有望選手の名前を呼び間違え、1Aチームの施設をけなし、チーム有望選手の出場時間を操作していることを認めた。しかも、これはマザー氏の道徳を逸脱した発言リストのすべてではない。彼はチーム、MLB選手会、そして所属選手に深刻なダメージを与えた。彼は1996年からマリナーズにいるが、この拡散された発言によって、彼のチームでの時間が終わりになる可能性もある」と、解雇に発展する可能性を示唆した。 球団トップの失言問題に経営権を持つオーナーサイドはどう対応するのか。今後の動向に注目が集まる。