マリナーズに激震…米地元紙が岩隈氏らの語学力中傷のマリナーズCEOに“解雇勧告”
シアトル・マリナーズのケビン・マザーCEO(58)が地元のロータリークラブ主催のZOOMミーティングで約47分間にわたって語った発言内容がYouTubeなどで拡散して大問題に発展、本人が謝罪声明を出したが、収束には向かわず、地元のシアトル・タイムズ紙は「雇用を終わらせるべき(解雇せよ)!」の厳しい意見記事を掲載した。1996年から球団でフロント業務につく同CEOが、過去に起こしたセクハラ事件も蒸し返され、ヤフースポーツも解雇の可能性を示唆している。東京五輪組織委員会の森喜朗・元会長も女性蔑視発言で辞任に追い込まれたが、マザーCEOの発言内容には、今季から特命コーチに就任した岩隈久志氏(39)のマリナーズ時代の語学力を中傷するなど外国籍選手に対する人種差別的な発言が含まれており、もはや謝罪文だけでは済みそうにない流れになっている。 マザーCEOが問題発言をしたのは今月5日。ZOOMミーティングでイベント参加者らの質問に答え、新型コロナ禍におけるマリナーズの財政状況や、MLB選手会との話し合いの中身、有望な若手のFA取得時期を遅らせるために細工をしていたことなどを暴露しカイル・シーガー内野手に対しては「給料をもらいすぎ」などと批判した。 ルイス・トレンズ捕手の名前を間違えるなど失言のオンパレードだったが、なかでも問題になったのが、2012年から2018年までマリナーズでプレーした岩隈氏やドミニカ共和国出身のフリオ・ロドリゲス外野手らの語学力を「ひどい英語だった」と中傷した人種差別的発言の部分だ。 マザーCEOは、「岩隈は今春季キャンプに来ているが、彼の現役時代の英語は酷かった。我々は彼の通訳への給料支払いにはうんざりしていた。我々は彼の通訳に年間7万5000ドル(約800万円)を払う必要があったが、彼は気にしていなかった。そのことを彼に伝えたら彼の英語はかなり良くなった」と発言していた。 この47分間のミーティング内容がYouTubeに投稿され、拡散したため大問題に発展。その後、すぐに削除され、マザーCEOは「私の発言に弁解の余地はなく、過ちの責任はすべて私にあります。個人の発言で球団は関係ありません」などと謝罪声明を出したが、もう後の祭り。 批判の嵐は止めることはできず、シアトル・タイムズ紙は、「単刀直入にいこう。マザー氏のマリナーズでの雇用を終わらせるべきだ。彼がこれ以上、この仕事をすれば、球団への非難をさらに深める」と、厳しい”解雇勧告”を突きつけた。