親友ができない男性が囚われる「男らしさ」の呪縛とは?男友達の「悩み」をあなたは知っていますか?
では、もし男性が親しい友達にもろさを見せないのであれば、そのもろさはいったいどこへ行くのでしょうか? 大学院で私たちが学んだ格言は、「女性は内にしまい、男性は外に出す」でした。 大まかに言って(例外もありますが)、これはつまり、感情が乱れたときに女性は、自分を責め、罪悪感を抱き、落ち込むといった具合に、内に向かいます。 一方で男性は、世の中とのかかわりを通じて、自分の感情が乱れていることを表現します。ある研究で、女性は怒りを抑える傾向が強く、男性は攻撃的な行動を取る傾向が強いという結果が出ており、これを裏づけています。男性は怒鳴ったり、いばりちらしたり、壁を殴ったりするかもしれません。
■相手に支配的になるときは、心の底にもろさが隠れている 私たちは、自分が社会的に受け入れられやすいだろうと思うふるまいをするものです。だからこそ、男性はもろさよりも支配性や怒りを選ぶのかもしれません。 ある研究によると、男性が怒りを行動に表すと、女性が同様にした場合と比べ、地位や能力が高いと見られます。とはいえ、支配性や攻撃性を示した男性を称えれば称えるほど、男性のもろさは粉々に押しつぶされてしまいます。なぜなら支配性は、もろさをうまく避けるため、そして他者の力を認めることから逃れるための仮面だからです。
もろさと支配性は、共存できません。もろさははっきりと、「あなたが私に対して力を持っていることを認めます。どうか思いやりをもってその力を使ってください」と言っているからです。 反対に、支配性は「あなたは私に対して一切の力を持っていません。私はあなたに対して力を持っています」と言っています。 もろくいることで、男性は支配したいという衝動を手放します。なぜなら、もろさは支配によって隠された脅迫的な感情を解き放つからです。
俳優でありポッドキャスターでもあるダックス・シェパードという人がいます。ダックスの妻は、アフリカにある国で慈善活動をする予定でした。ダックスは反対します。自分は人類学を学んだが、外国による慈善事業は解決するより多くの問題をつくり出しているから、がその理由でした。 妻は聞き入れません。ダックスは、妻が取り組む慈善団体の評判に疑問を呈して再び反対します。数えきれないほどの議論を重ねた後、ダックスは、自分の議論の底にあった自分のもろさに気づきます。