季節の変わり目、心と身体の対策してますか?【Dr.純子のメディカルサロン】
◇良質の睡眠を確保して不調から脱出を
朝太陽の光を浴びる:朝太陽の光を浴びると脳の松果体からメラトニンが分泌され、14~16時間後に睡眠を誘導します。朝は窓を開けて太陽の光を浴びてください。起床時間を一定にすることで生活リズムがキープでき、これが質の良い睡眠につながります。 ブルーライトに注意:ブルーライトは覚醒作用を高めて、睡眠を誘導するホルモンのメラトニンを抑制するので、寝つきが悪くなり睡眠の質が低下します。夜寝る前の最低1時間はスマホなどの使用はやめることが大事です。また、ブルーライトカットの眼鏡の使用もブルーライトの影響を軽減します。 寝る前の食事・カフェイン飲料・たばこ・アルコール飲料はやめる:いずれも睡眠の質を低下させます。寝る前2時間は避けてほしいものです。夕食ができなくて遅くなる場合は夕方に炭水化物、遅い時間は豆腐やチーズなどのたんぱく質を取るようにしてはいかがでしょう。 昼間の運動はおすすめ:昼間、身体を動かすと中途覚醒が減り、睡眠の質が向上するとされています。寝る直前の激しい運動はかえって覚醒させてしまいますが、昼間あまり運動ができない場合はストレッチで身体を緩めると睡眠の質を高めることができます。 ハーブティーなどの温かい飲み物はおすすめ:ラベンダーやカモミールなどのカフェインフリーのハーブティーは鼻粘膜の嗅細胞が香りをキャッチして自律神経のコントロールセンターの大脳辺縁系を刺激してリラックス効果があります。 入浴や足浴:ぬるめのお風呂にゆっくり入るとリラックスできて眠りに入りやすくなります。また、お風呂に入る時間がないという場合は、足浴用のバケツ型の容器にお湯を入れて15分程度足元を温めるとリラックスできます。 鼻用ジェル:睡眠中に鼻閉が起きると息苦しくなり睡眠の質が低下し、中途覚醒しやすくなります。これからの季節、寝室の湿度が低下して鼻詰まりが起きて睡眠の質が低下する方がいます。鼻腔(びくう)を湿潤に保つサイナスジェルなどを使うと乾燥を防ぐことができます。 まずは睡眠の質を良くしてゆっくり寝られる日をつくると、体調は少しずつ回復するはずです。体調が悪くなると、「もう年かな」と不安になり、そのことばかり考えていると不調がひどくなる場合があります。良い睡眠を確保して自律神経のバランスを整えることが、この季節の不調からの脱出に役立つと思います。(了)