「時短」ルールで投高打低と逆行のメジャー、盗塁大幅増は大谷翔平だけでない…菊池雄星は「対策」奏功
ドジャース 光る強打
今季のWSは、ナ・リーグ西地区1位のドジャースが、ア・リーグ東地区1位のヤンキースを4勝1敗で破り、4年ぶり8度目の制覇を果たした。1981年以来43年ぶりにWSで顔を合わせた両チームは今季、ともに強打が特徴だった。
チーム本塁打数は、ヤンキースがメジャー全30球団で1位の237本で、ドジャースは3位の233本。ドジャースで最多の54本塁打の大谷、ヤンキースで最多の58本塁打のジャッジはいずれも本塁打王に輝いた。
レギュラーシーズンで各地区1位のチームの投打成績を見ると、ア・リーグ中地区のガーディアンズは本塁打12位(185本)で防御率3位(3・61)、ナ・リーグ中地区のブルワーズは本塁打16位(177本)で防御率5位(3・65)と投手力が光ったチームもあったが、ドジャースの防御率は3・90で13位。メジャー平均(4・07)こそ上回ったが、打力で補ったといえそうだ。
ドジャースのロバーツ監督はWS第5戦の九回、先発投手のビューラーを送り込んだ。結果として無失点に抑えて優勝を決めたが、指揮官は試合後の記者会見で、「第7戦の先発候補(ビューラー)を九回に起用しなければならなかったことは、我々の投手力が足りなかったことを物語っている」と打ち明けた。
(この連載は、佐藤雄一、百瀬翔一郎、平島さおり、増田剛士、ロサンゼルス支局帯津智昭、ニューヨーク支局平沢祐が担当しました)